こんにちは!ボイストレーナーのまっすーです。
最近、弾き語りをするシンガーソングライターが増えていますよね。特に女性のギター弾き語り系シンガーソングライターを良く目にするようになりました。
今回は、ボイストレーナーの傍ら、ギターをはじめ、色々な楽器を弾きながら音楽活動も行っている私が、ぜひ知っておきたい女性シンガーソングライター20名を厳選して紹介していきます!
定番の人気シンガーソングライターから新進気鋭の若手ミュージシャンまで幅広く取り上げるのでぜひチェックしてみてください!音楽ジャンルや系統を意識しながら紹介していくのでその辺もお楽しみ頂ければと思います!
特に、以下のような方におすすめですよ!
- ギター弾き語りに興味がある方
- ギター弾き語りをしていて、色々なアーティストや楽曲を知りたい方
- ギター弾き語りアーティストのプレイスタイルや歌い方の特徴に興味がある方
それではまずは定番の人気女性シンガーソングライターから見ていきましょう。
定番の人気女性シンガーソングライター
あいみょん


- ストレートで生々しい歌詞
- フォークが土台の90年代テイストなノスタルジックなサウンド
- 落ち着いた低いトーンの歌声
今最も勢いのあるシンガーソングライターは間違いなくあいみょんです。
アコギ1本でジャカジャカと弾き語るシンプルなスタイルにストレートで生々しい歌詞とどっしりとした歌声があいまって、特に10〜20代の若年層から絶大な支持を得ています。
人気が確立して以降はキャッチーでポップな方面へ傾いているものの、独特の世界観や雰囲気ゆえに若い女子の間で憧れの的のような存在になっています。
吉田拓郎、浜田省吾、小沢健二といったアーティストの影響を受けていることもあり、今時なテイストとフォークや古風なポップスの雰囲気が入り混じっているのが特徴です。
弾き語りとしては基本的なストロークやコードワークに終始しており、歌の音域もあまり高くなので初心者にとって挑戦しやすいかなと思います。
あいみょんのおすすめ名曲 – 空の青さを知る人よ
おすすめは映画「空の青さを知る人よ」劇中主題歌の「空の青さを知る人よ」です。
最近の曲なので洗練されたバンドアレンジが施されているものの、サウンドの中核はあいみょんのギターによるストロークが光っています。
「あいみょんは声が低いから歌いやすそう」と思っている方が多いようですが、そんなことはありません!
この通り、最近の歌に関しては発声技術がレベルアップしているのか、音域が上がっている一方で声の勢いを意図的に減らしてペース配分しながら歌っている印象があります。
個人的には初期のがむしゃらな感じの方が好きですが、まあ、有名になるとはこういうことなのかもしれません。
あいみょんのおすすめアルバム – 瞬間的シックスセンス
あいみょんの楽譜・スコア
※コード付き歌詞ページ付き
あいみょんのおすすめライブ映像
miwa


- 突き抜けるような高くて可愛らしい声
- ロックからデジタルサウンドまで幅広い楽曲
- アコギもエレキも行ける!両刀使い
miwaは弾き語り系ギター女子の代表格とも言えるシンガーソングライターです。
いかんせんチャーミングな見た目と声をしているのでアイドルチックに見られるフシがありますが、本人は相当に頭脳派で自我の強い、やりたいことのはっきりした「芯のある女」だなと言う印象です。
かなり高い音域まで柔らかく伸びやかな声で歌うのがヴォーカルとしての特徴で、基本的にアコギでの弾き語りを肩にかけてバックバンドを従えて演奏しています。愛用しているのはGibsonの名機、J-45です。
とはいえ、思い描くサウンドや世界観を体現するために、時にフライングV(ボディがV字形のいかつい見た目のギター)を持ち出して熱唱することも!この振り幅の広さがmiwaの一番の魅力なのではないかと思います。
miwaのおすすめ名曲 – don’t cry anymore
おすすめは「don’t cry anymore」です。アコギのストロークが心地よく聴こえる範囲でバックバンドが盛り立てながら演奏するこの曲は、なんとmiwaのデビュー曲です!いきなりこんなクオリティ高い曲をブチかますとはさすがですね。
この曲は細かい部分は気にせず、基本的なコード進行を覚えて強弱を意識すれば弾き語り初心者でもカッコ良く弾けるようになるはずですよ!
miwaのおすすめソング(お笑い編)
こちらは個人的に一番好きなmiwaの映像。「歌が苦手」で通っているオードリーの若林がサプライズ出演し、韻の利いたラップを披露するという名演です!オードリー、若林の凄さが分からない方が多い気もしますが、ツッコミからボケ、コントからMC、果てはラップまでしっかりキメる超一流芸人です!
ヒップホップなトラックにギターアルペジオが乗っかり、柔らかくキュートに歌いあげているmiwaも見逃せません!
miwaのおすすめアルバム
miwaの楽譜・スコア
miwaのおすすめライブ映像
藤原さくら


- ハスキーかつスモーキーな声質
- カントリー、ジャズ、ブルースetc…古い洋楽の薫りがする曲調
- クラシックギター×アルペジオで柔らかい音色のギター
「和製ノラ・ジョーンズ」と称されるほど、ハスキーかつスモーキーな声質でポップな曲をふんわりと歌いこなすシンガーソングライター、藤原さくら。
クラシックギターを使用していることが多く、指弾きの柔らかい音色が新鮮で心地良さを感じさせます。
父親の影響でビートルズ、特にポール・マッカートニーに傾倒していたこともあって、フォークやブルース、ジャズといった古い音楽の薫りが漂う楽曲が多いのが特徴です。
弾き語りをするのは少々難しいかもしれませんが、指遣いやコードワークを拾いながらこの雰囲気を学びとることが出来たら色々な場面で活きること間違いなしですよ!
藤原さくらのおすすめ名曲 – Soup
おすすめは「Soup」です。原曲はアットホーム感漂う可愛らしいアレンジなのですが、ここはあえてギター1本で弾き語りしているバージョンを。
こういう声質のヴォーカル、いそうでいないんです。すでに定番となりつつある気がするものの、これからの更なる活躍が期待されます!
藤原さくらのおすすめアルバム – PLAY
藤原さくらの楽譜・スコア
藤原さくらのおすすめライブ映像
片平里菜


- 女子のパーソナルな気持ちが飾り気なく出ている歌詞
- 浮遊感ある歌声や曲調
- 温かい気分にさせられる優しい歌声
女子のパーソナルな気持ちが前面に出ている歌詞や浮遊感ある曲調が特徴的なシンガーソングライター、片平里菜。
アヴリル・ラヴィーンやシェリル・クロウ、キャロル・キング、アラニス・モリセットといった女性シンガーソングライターの影響を受けたサウンドはキャッチーでポップで、でも「女子」という堅い堅い芯が見え隠れしていて素敵です。
ヴォーカルとしては高めな音域ですが、ギターはさほどテクニカルなことはしておらず、オーソドックスな演奏をしているので弾き語りをしたい女子はぜひチャレンジしてみてください!
片平里菜のおすすめ名曲 – 煙たい
あえて最も有名な「女の子は泣かない」ではなく「煙たい」をチョイスしてみました。
スライドギターとアコギ、ピアノが浮遊感を醸し出しながら、柔らかくて哀愁漂うファルセットや女子全開な歌詞で「片平里菜節」が色濃いところが魅力的ですよ。
片平里菜のおすすめアルバム – fragment
片平里菜の楽譜・スコア
片平里菜のおすすめライブ映像
井上苑子


- フレッシュで可愛らしい歌声やビジュアル
- ポップからロックまで多様性ある楽曲
- オーソドックスなギタープレイ
なんかもう、フレッシュでキラキラしていて存在自体が眩しすぎるシンガーソングライター、井上苑子。
デビュー当時の10代から20代にかけて歳を重ねるごとに楽曲のカラーが変わりつつ、等身大の歌詞をキュートな歌声で聴かせてくれるのが魅力的です。
まだ20代前半なのでこれからどんな世界観の楽曲を世に繰り出すのか、定番の人気シンガーソングライターながら将来が楽しみな存在です!
井上苑子のおすすめ名曲 – ナツコイ
おすすめは「ナツコイ」です。タイトルの通り夏の恋模様を描いたこの曲は、どこまでもキラキラした世界観で華のキャンパスライフが描かれていて眩しくなってしまいます。
井上苑子の楽曲の中でも一際女子力高めで、明るくハッピーな気持ちにさせられるのでおすすめです!
井上苑子のおすすめアルバム – JUKE BOX
井上苑子の楽譜・スコア
大原櫻子


- 歌唱技術◎な実力派ヴォーカル
- バラードからアップテンポまで良質なポップスが揃った楽曲
- どこまで弾けるのか未知数なギター(謎)
「サクちゃん」というあだ名で親しまれている大原櫻子。シンガーソングライターかと言われると微妙なところですが、自身で作詞を手がけていたり、ギター弾き語りをする女子がとても多いので取り上げることにしました。
椎名林檎や秦基博などの楽曲も手がける名プロデューサー、亀田誠治がデビュー前から注目し、目をかけているだけあって、楽曲のクオリティはピカイチです。
また、アメリカの人気ミュージカル「アニー」の影響を受けて演技や歌に関心を持ち、若い頃からボイストレーニングのレッスンを受けていただけあって、歌唱力や存在感も抜群です。低音から高音まで、音域にかかわらず緩急自在に、表現豊かに歌えるのが魅力でしょうか。
ギターはというと、、デビュー後に始めたこともあってテクニカルなプレイは特に見られず、ストロークメインのオーソドックスなプレイをしています。歌をしっかり聴かせたい弾き語り女子は要チェックですよ!
大原櫻子のおすすめ名曲 – 真夏の太陽
本当はバラードの名曲「瞳」を取り上げたいところですが、今回はギター弾き語り女子特集なのでこちらを!
「真夏の太陽」は爽やかな夏をイメージさせるロックテイストの楽曲です。アコギ1本でストロークで弾き語りしても映える曲なので弾き語り女子はぜひチャレンジしてみてくださいね。
大原櫻子のおすすめアルバム – CAM ON! ~5th Anniversary Best~
大原櫻子の楽譜・スコア
大原櫻子のおすすめライブ映像
YUI


- 柔らかくて心地よい歌声
- ロックテイストなポップスと美メロ
- エレキとアコギの両刀使い
21世紀の、平成の女性ギター弾き語り系シンガーソングライターと言えば必ず浮かぶのがYUIです!
30代以下で弾き語りしている女性の大半は何かしらの形で影響を受けているのではないかと言う位、メジャーシーンで精力的に活動していた頃は圧倒的な人気を誇っていました。
もっとも、2013年から「シンガーソングライターとしてのYUI」は辞めて、FLOWER FLOWERというロックバンドで今も活躍しています。
その特徴はなんと言っても柔らかくて透明感ある心地良い歌声です。また、言葉の流れがとてもスムーズで洋楽のような雰囲気が漂う曲から、日本語の語感が綺麗なバラードまで、ありとあらゆる曲調の楽曲があります。
女性ギター弾き語り系シンガーソングライターの元祖、シェリル・クロウをはじめ、アヴリル・ラヴィーンやミシェル・ブランチなど洋楽アーティストの影響を受けています。
ギターはエレキとアコギの両刀使いであるため、エレキのようなパワーコードやハイポジでのコードワークがアコギで登場することもあるので、弾き語りの取り組みがいがあるアーティストだと思います。
YUIのおすすめ名曲 – CHE.R.RY
YUIはヒットメーカーなのでたくさんの名曲がありますが、中でも「CHE.R.RY」は今の20代後半〜30代後半の間でかなり流行りました。アコギとエレキ、それぞれの役割分担やバンドサウンドにおけるギターの立ち位置も分かる曲なので、弾き語り女子やバンドを女性ヴォーカルを据えたい駆け出しのバンドの方は必見ですよ!
YUIのおすすめアルバム – GREEN GARDEN POP / ORANGE GARDEN POP
YUIの楽譜・スコア
YUIのおすすめライブ映像
NakamuraEmi(ナカムラエミ)


- ヒップホップやレゲエのノリとアコギのサウンドのハイブリッド
- 女の本音が前面に出たアグレッシブな歌詞や楽曲
- オフィスオーガスタが14年ぶりに繰り出した女性アーティスト
「NakamuraEmi」は近年最も注目されているシンガーソングライターのひとりです。
元々「中村絵美」名義でシンプルな弾き語りで活動していたのですが、アコギのビート感とヒップホップやレゲエといったリズミカルな音楽を掛け合わせた音楽をやりはじめる際にステージネームを変えたようです。
女の腹の底を出し惜しみせずに綴ったような歌詞を、ラップ調に攻撃的で感情を前面に出して歌うスタイルが個性的です。
実力派しかいない音楽事務所「オフィスオーガスタ」が元ちとせ以来、14年ぶりに繰り出した女性アーティストということもあって、今後さらに上がっていくこと間違いない要注目のシンガーソングライターですよ!
ナカムラエミのおすすめ名曲 – YAMABIKO
おすすめはメジャーデビュー曲でもある「YAMABIKO」。このグイグイ引きずり込まれる感じが出せる人、女性のシンガーソングライターにはあまりいないんです。初期〜中期の、ファンキーなサウンドでラップをかましまくっていたレッチリに通ずるエネルギッシュさを感じます。
ナカムラエミのおすすめアルバム – NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST
青葉市子


- 透明感溢れる繊細なウィスパーボイス
- 細野晴臣や坂本龍一、小山田圭吾も注目する独自の世界観
- 浮遊感あふれる楽曲
青葉市子は繊細で透き通った歌声とフィンガーピッキングで優しい音色のクラシックギターを奏でるシンガーソングライターです。
2010年にデビューして以来、露出を控えめにしているのか知名度はさほどではあるものの、根強いファンが付いているのが特徴的です。細野晴臣や坂本龍一、小山田圭吾といったビッグネームと共演したり、トレンドと無縁のフィールドで唯我独尊しているのも見逃せません!
青葉市子のおすすめ名曲 – サーカスナイト
オリジナルは七尾旅人の「サーカスナイト」。青葉市子によるこのライブバージョンは間違いなく名曲であり名演です。
メジャーに行ってしまうとバックに余計なプロモーターやプロデューサーが付いてしまい、その結果、派手な楽曲、ポップでキャッチーな楽曲が生まれてしまいがちです(暴言)。青葉市子が素晴らしいのは、そんなメジャーにいるはずなのにこの透明感や音楽性を保っているところです。
透明感や静謐さで観客を場の空気をこんなに一変させられるアーティストがメジャーにどれだけいるか。今回取り上げた女性シンガーソングライターの中でも、それがいつも出来るのは青葉市子ただひとりかもしれません。声量でも音域でも歌唱技術でもない。彼女のみが知りうる「何か」があって、その「何か」が場の空気を支配してしまうのです。
ローカルなライブハウス通いの方や駆け出しのアーティストを応援している方なら感覚知で分かることでしょうし、メジャーな音楽しか聴かない方には何を言っているのか分からないかもしれません。分かる人にだけ分かる絶対的な「何か」がここまで明らかにあるアーティストははっきり言って稀です。この才能、この記事を読んだからには絶対に見逃さないでいただきたいです!!
青葉市子のおすすめアルバム – qp
新進気鋭の若手おすすめ女性シンガーソングライター
関取花


- 人気グループ「Goose house」の前身「PlayYou.House」出身!
- パワフルでエモい歌声
- バラードからアップテンポまで、抜群のメロディセンスが光る楽曲
関取花は人気グループ「Goose house」の前身「PlayYou.House」出身のシンガーソングライターです。
「PlayYou.House」は、ソニーが将来性ある若手シンガーソングライターを集めてルームシェアさせ、彼らがコラボしてあらゆる楽曲を主にネット上で公開するといった活動をしていたユニットです。その後、Goose houseとして有名になったのは言うまでもありません。
そんな関取花ですが、やはり一番の見どころはパワフルでエモい歌声です。声が太いとか、歌唱技術がとても優れているとか、そういう類の凄さではなくて「直感的に人を振り向かせるエネルギーがある声」をしているんですよね。ここまで挙げたどのアーティストとも全く違う声質なのに、やっていることは至って正統派なシンガーソングライターの音楽なんです。
また、抜群のメロディセンスで作られた楽曲は、バラードからアップテンポまで多種多様です。近年、タイアップやフェスでの露出も増えており、かなり注目の存在です!
関取花のおすすめソング – もしも僕に
良い曲がたくさんある中で一番おすすめなのは「もしも僕に」です。
エレキギターはなんとこのあと紹介するReiが、ベースを担当しているのはハマ・オカモト(OKAMOTO’S)という布陣で演奏しており、バンドのサウンドがしっかりと関取花の歌に寄り添っているのが魅力的です。
また、この曲に限らずですが、関取花は詞が素敵なんです。
「努力はたいてい報われない」
そんなことを歌っているはずなのに救いがあって、明日からまた頑張ろうと思わせてくれるこの「持っていき方」は凄い!
ぜひ歌詞に注目して聴いてみてくださいね!
関取花のおすすめアルバム – 君によく似た人がいる
カネコアヤノ


- シンガーソングライターだけでなく、モデルや女優としても活動中
- 鮮やかで勢い溢れるまっすぐな歌声
- 日々の暮らしを切り取った、飾り気なく心地よい楽曲や歌詞
今やワンマンライブは先行抽選で高倍率、一般販売は即ソールドアウトしてしまうほど人気上昇中のカネコアヤノ。
アコギ弾き語りとレトロなフォークロックテイストのバンドスタイルの両方で活動しており、ここ1,2年はフェスの常連にもなりつつある期待の星です。
日々の他愛もない暮らしを切り取った、飾り気のない「素」が溢れ出た歌詞や楽曲、勢い溢れるまっすぐな歌声が特徴的です。
いわゆる「女子力」なるものとは全く別個の、独特の魅力の持ち主に要注目ですよ!
カネコアヤノのおすすめソング – 光の方へ
おすすめはCDショップ大賞に入賞した人気アルバム「祝祭」の勢いそのままに制作された「燦々」に収録された「光の方へ」です。
この伸び伸びとよしなに歌い叫ぶ感じが堪りません!バックの演奏も素朴ながらタイトなグルーヴでカネコアヤノのヴォーカルに寄り添って演奏している感じが素敵です。
カネコアヤノのおすすめアルバム – 燦々
カノエラナ


- シンガーソングライターの登竜門、音楽塾ヴォイス出身!
- 独特な着眼点が織りなすマイワールドが炸裂した歌詞や楽曲
- ピアノでもギターでも弾き語り、しかも歌唱力抜群の実力派
カノエラナはツイッターの弾き語り動画や独特すぎる世界観で特に10〜20代からの人気が高いシンガーソングライターです。
私がカノエラナの存在を知ったのも、ボイトレの生徒さん(高校生)が課題曲として持ち込んだのがきっかけです。
「本当に声が良いんですよー!先生も聴いてみてください」
と言われて聴いてみたら、ぶっ飛んだ世界観の楽曲や歌詞とシュッとしたボーイッシュなビジュアル、そしてロックの影響を受けていそうなパワフルで引き出しの多いヴォーカルに驚きました。
絢香やYUI、家入レオといった有名どころのシンガーソングライターを輩出している「音楽塾ヴォイス」出身ということもあって、歌唱力もソングライティング力も抜群のカノエラナ。要注目ですよ!
カノエラナのおすすめソング – 最後の晩餐
おすすめはセカンドアルバム「盾と矛」に収録されている「最後の晩餐」です。こちらはライブ映像ですが、この通りライブでも表現力抜群なのが見どころです!
こういう曲調の楽曲もあるものの、どちらかというと想像の斜め上を行くようなおもしろ系の楽曲が多いのも特徴的です。
そして、ビジュアルもかなり整っているのにそこを一切推していないところに好感が持てます!
カノエラナのおすすめアルバム – 盾と矛
カノエラナのおすすめライブ映像
コレサワ


- 顔出しNG!ビジュアル担当は「れ子」というクマ女子
- 女子が明かそうとしない内緒の出来事や心情が綴られたリアルな歌詞
- 売れるべくして売れる良質な美メロとポップな楽曲
女子高生のボイトレをしていると3人中2人位持ち込んでくるような、それ位若い世代に大人気なのがシンガーソングライターのコレサワです。
メディアでの顔出しNGを徹底し、「れ子」というクマ女子がビジュアル担当を務めるところが、UruやAimerに通ずるが、コレサワはどこまでも若い女子の「表に出すわけにはいかないホンネ」と向き合っているのが素敵です。
ガールズトークを盗み聞きしてしまったかのようにドキっとする歌詞は男ウケなんてものは度外視ですし、それでいて他のシンガーソングライターを凌駕するポップなメロディや楽曲を紡ぎ出せるセンスも持ち合わせているのが凄い!
歌声もストレートで距離感や力感の付け方が上手なので、あとはメジャーシーンのど真ん中へ行くのか、はたまたこのポジションを貫くのか。今後どう舵を切るのか気になる存在です!
コレサワのおすすめソング – たばこ
そんなコレサワのおすすめはアルバム「コレカラー」に収録されている「たばこ」です。これはもう、どう頭を捻っても男には描けない女目線の歌詞です。
コレサワの真骨頂が遺憾無く発揮されており、Youtubeのコメント欄は各々の曲の解釈やエピソードがズラリ・・・。
名曲のひとつの基準、それは「リスナーの心のヒダに触れ、各々の思いやエピソードを吐き出させられるか」だと思います。「たばこ」には間違いなくそういうチカラがあります。
コレサワのおすすめアルバム – コレカラー
みきなつみ


- 柔らかくも力強い不思議な声質
- 等身大の気持ちが溢れ出たリアリティある歌詞や世界観
- 爽やかでエモいフレッシュな雰囲気溢れる楽曲
SCHOOL OF LOCK ! 未確認フェスティバル2015のファイナリストに選出され、精力的なライブ活動を通して着実にファンの心を掴みつつあるシンガーソングライター、みきなつみ。
等身大の気持ちを綴ったようなリアルな歌詞と、柔らかさと力強さを兼ね備えた歌声で全国区の存在になりつつあります。爽やかでエモい雰囲気が堪りません!
みきなつみのおすすめソング – Your Song
ギター弾き語り系シンガーソングライター特集ということで、ここは「きみとわたしとメロンソーダ」に収録されている「Your Song」をあえて取り上げたいと思います。
これは2018年の世界屈指の楽器市、「NAMM SHOW」で人気ギターメーカー「Taylor」のパフォーマンスライブに登場した際のライブ映像です。こんなに地に足つけた演奏をしていますが、これ、アメリカのイベントですからね!なんちゅう度胸をしているのやら・・・この先どうなっていくのか、楽しみ過ぎます。
演奏的には、バックバンドが少ない音数・編成でシンプルなアレンジに留めているにもかかわらず、ちゃんと彼女に寄り添った演奏をしているのが見どころです。キュートさとエモさが奇跡的なバランスで両立するみきなつみ、見逃せません!
みきなつみのおすすめアルバム – きみとわたしとメロンソーダ
坂口有望


- 等身大のフレッシュで瑞々しい雰囲気の楽曲や歌声
- バンドアレンジで残念がられてしまうほどピンで成り立つ存在感
- 2001年生まれの若手シンガーソングライター
坂口有望は2001年生まれ、本記事を執筆時点で10代のシンガーソングライターです。
メディアやSNSでのタイアップやバズを経てスターダムを駆け上がる一方、ファンからは「バンドじゃなくて弾き語りで聴きたいよ!」という声が続々挙がるほど、方向性について賛否両論分かれているのが特徴的です。
私も彼女ぐらいの時期に一緒に音楽をやっていた友人がクリー・・まあとあるバンドに加入して、メジャーデビューして夏フェスの常連になり、スターダムを駆け上がっていくのを見ていて「どんどんポップになってくなぁ・・」と思ったものですが、でも基本的に「メジャーで売れる」ってそういうことなんです。
彼女の売れ方や制作陣の付き方はまさに「これからメジャーで売れる人」のそれであって、盛り過ぎなバンドアレンジが乗っけられることも、キャッチーで可愛らしさを前面に出した楽曲のリリースを余儀なくされることも、ある種の通過儀礼なのです。
少なくとも秦基博なんかはそこを通ったことによって、一流の制作陣やプレイヤーから絶対的な曲作りのセンスや歌やライブの「持って行き方」を学んだからこそ今の位置にいると思います。
そこを超えてから原点回帰するのか、超えることなく売れ線でやっていくのか、固唾を呑んで見守りたいですね!
坂口有望のおすすめソング – おはなし
「メジャーで売れる」とはこういうことです(二回目)。若いミュージシャンが発するとんでもないエネルギーを大人が「調整」するとこうなるんです。どうでしょう?
でも悔しいことに、ユーミンや竹内まりやのような偉大なミュージシャンですら、その道を通って今の位置にいるんです。先に紹介したYUIなんかは大人が求めることと自分のやりたいこと、在りたい姿が矛盾し続けてメジャーから姿を消しました。でも今はなんだか、本当に楽しんでいるように見えます。
大人が「調整」したものなんかより、若いミュージシャンの「初期微動」とも言えるとんでもないエネルギーがパワフルなのは当たり前です。アーティストにとって重要なのは、そのとんでもないエネルギーをどうコントロールし、絶やさぬように発揮し続けるかです。
リスナーとしては悶々としますが、これから通る道で彼女が自分の才能を発揮する術を、偉大なる先輩ミュージシャンのように掴めるよう祈るばかりです。
坂口有望のおすすめアルバム – blue signs
果歩


- 新潟出身の大学生シンガーソングライター
- クリープハイプ直系のエモくて中毒性あるサウンドや歌詞
- まっすぐで儚げな歌声
果歩は新潟出身の大学生シンガーソングライターです。
15歳の頃から地元・新潟を拠点に活動し、高校を卒業した2018年春に崎山蒼志が出演し話題となった、AbemaTV「日村がゆくフォークソング大会」の第一回大会で優勝を果たし、東京に拠点を移して「まさにこれから」という彼女。
クリープハイプに憧れているというだけあって、エモいバンドアレンジや中毒性ある歌詞が堪りません!
過激なんだか繊細なんだか、メロウなんだか喋り倒したいのか、表現の海を自由自在に泳ぎながら自分の可能性を拡げる彼女を見ているととても清々しい気持ちになります。きっと年を取ったからなのでしょうが。
果歩のおすすめソング – テトラポットとオレンジ
この「テトラポットとオレンジ」は、東京初のワンマンライブ「彼女の備忘録」での一幕です。
行ける、彼女ならきっと行ける。この振り幅、透明感、温かさと空気を作れる力。売れていった音楽仲間と同じ匂いがします。要注目です!
果歩のおすすめアルバム – 水色の備忘録
Anly(アンリィ)


- ブルースやカントリー、ロックといったルーツミュージックに裏打ちされたサウンド
- アコギとルーパーを駆使する技巧派
- タイアップやフェス出演を重ねながら人気急上昇中!
Anlyは沖縄・伊江島出身のシンガーソングライターです。
父親の影響を受けて聴き始めたブルースやロックといったルーツミュージックや、米軍のラジオから流れるカントリーミュージックや最近の洋楽に裏打ちされたサウンドが独自の存在感を放っています。
同じく父親の影響を受けて始めたギターを片手に作詞作曲もするようになり、タイアップやフェス出演を重ねるうちにギタープレイを前面に出すようになっていきました。アコギとルーパーを駆使して一人で多重演奏するスタイルはエド・シーランやReNを彷彿とさせます。
レコーディングされたスタジオ盤とライブでのパフォーマンスや音作りとで雰囲気が全く違うのも見どころです。この辺はジョン・メイヤーみたいですね。
Anlyのおすすめソング – Moonlight
おすすめはセカンドアルバム「LOOP」に収録されている「Moonlight」です。ルーパーを駆使してラップのように歌う様は圧巻の一言に尽きます。歌い出してから明らかにスイッチが入って熱を帯びていくのが堪りません!
Anlyのおすすめアルバム – LOOP
Rei(レイ)


- 冴え渡るキレッキレなギターとポップなサウンドのギャップ
- 多様なジャンルの薫り溢れる音楽性
- 英語堪能で英詞の楽曲も多い
キュートなルックスと渋くてキレッキレなギタープレイとのギャップが特徴的なRei。
ブルースやオールドロックの影響を色濃く受けたプレイはジミヘンやSRV、ジョン・メイヤーの系譜が何かの間違いで伝播したかのよう。エレキやセミアコでフィンガースタイルやサムピック、スライドバーを駆使したスタイルはプロミュージシャンが一目置くほどの実力を誇っています。
真空管の収集も行うほどのガチ勢のようです(笑)
また、幼少期をアメリカで過ごしたこともあり、英語が堪能であるがゆえに英詞の楽曲が多いのが特徴です。
Reiのおすすめソング – BLACK BANANA
ジャズマスターをこんなに手懐けている女性、未だかつて見たことがありません!もっと王道のキャッチーでポップな曲もありますが、彼女の真骨頂は間違いなく熱気ほとばしるライブで見せるファンキーなプレイです。気になる方はYoutubeで調べてみてください(雑w)!
Reiのおすすめアルバム – REI
竹内アンナ


- アーバンギターポップ?ネオシティポップ?洋楽テイスト溢れるお洒落サウンド
- ジョン・メイヤー直系のテクニカルなギター
- 軽快でハスキーで官能的な歌声
2018年に「atONE」でデビューして以来、各地のラジオ局でヘビロテされ、サブスクリプションでも人気沸騰中のシンガーソングライター竹内アンナ。
このサウンドはお父さんもお母さんも若い頃に熱狂していた「シティポップ」そのもの!70年代から80年代にかけて日本を席巻したリアルミュージック、お洒落で都会的なテイストの楽曲をハイレベルなテクニックでプレイしていたシティポップの薫り漂う「ネオシティポップ」の代表格として高い年齢層のファンも増えているようです。
シティポップについては「シティポップの名盤と名曲・有名曲おすすめ25選」にて詳しく触れているのでぜひご覧ください!
竹内アンナがオトナの心をくすぐる理由は他にもあります。まずはこのテクニカルなギター。John Mayerに憧れ音楽を本格的に始めた彼女のサウンドはどこかSRVやJohn Mayerに通ずるブルースのフィーリングとポップな要素が入り混じったものとなっています。
そして、アメリカ・ロサンゼルスに生まれ育っただけあって、流暢な英語と日本語を混ぜ合わせながら軽快に、そしてハスキーで官能的に歌うところも高く評価されています。
竹内アンナのおすすめソング – ALRIGHT
お洒落な音楽好きならニヤニヤ、ギターに詳しい方ならもっとニヤニヤしてしまうような、都会的で細かいビートのサウンドが心地よい「ALRIGHT」。
バンドサウンドをアコギ一本でどう解釈するのかと思ったら、さも当然のようにカッティングやパッシングコードを駆使しながら柔らかい声で弾き語るという末恐ろしさ・・・。
あ、この曲、デビュー曲ですからね!才能が溢れかえっています。
竹内アンナのおすすめアルバム – MATOUSIC
iri(イリ)


- ソウルフルでセクシーな低い声
- クラブミュージックやR&B色が濃いグルーヴィーな「アーバンポップ」
- 人気トラックメーカーが続々参加し、フェスやタイアップに引っ張りだこ!
数々のハイブランドやメーカーからの引き合いが絶えず、実はどこかで楽曲を耳にしているであろうiri。
ソウルフルでセクシーな低い声で、クラブミュージックやR&Bの影響を色濃く受けたグルーヴィーなトラックを歌い上げる彼女は独特の存在感を放っています。どこかアリシア・キーズの歌い回しや持って行き方に似ているなぁと思っていたのですが、本記事を書くにあたって情報収集していたら、やはり本人もインタビューで「アリシアの弾き語り映像を見て音楽をやりたくなった」といったことを述べていました。
アリシアの低い声でガンガン歌いながら徐々に熱を帯びていくところ、こういう持って行き方をする日本人アーティストは滅多にいませんが、iriはそれを地で行っていてカッコ良いんですよね。
独特の歌い回しやトラックの中毒性が高く、人気トラックメーカーが続々参加して加速度的に楽曲のクオリティや幅広さが伸びまくっているのも堪りません!
また、MVでギターを弾き語りしている姿は見られませんが、曲作りやライブではギターを持ち出すことも。
iriのおすすめソング – Wonderland
おすすめは3rdアルバム「Shade」に収録されている「Wonderland」。ソニーのWALKMANとコラボレーションしているこの曲は聞き覚えがある方もいるのではないでしょうか?
音楽の話ではないですが、川口春菜がMVに出ているのかと思っていたらiri本人でびっくりしました(笑)このクールで独特の歌い回しで顔が川口春奈似とは反則過ぎます!
既に一大ムーブメントが起こっているiriですが、個人的には日本のヒットチャートをガン無視して世界で活躍して欲しいアーティストだと思っています。フランスのフェスに出演したり、コリーヌ・ベイリー・レイのオープニング・アクトを務めているんですがね。iriなら世界を取れると信じています!アリシア、ジェイ・ジーと3人でコラボしないかなぁ。
iriのおすすめアルバム – shade
まとめ
ベテランの人気アーティストから新進気鋭の若手まで、あらゆるタイプのシンガーソングライターを紹介してみました!
本記事で紹介したアーティストは皆個性豊かで見どころ溢れる方ばかりです。ぜひいろんなアーティストの楽曲を聴いてみてくださいね!
ちなみに、近年はエレキギターの売り上げが下がる一方で、アコギの売れ行きが上がっています。ボイストレーニングの現場でも、ギター弾き語りに憧れる生徒さんが何人も私の元を訪れています。
ギター1本あればいつでもどこでも楽しめる「弾き語り」。ギターは比較的簡単に習得出来る楽器なので、手軽に取り組めるのも魅力的ですよ。また、その先にはバンドやユニットでの活動という選択肢もあります。今回紹介したシンガーソングライターのように弾き語りしてみたいと思ったら、ぜひおすすめのアコギの記事もチェックしてみてください!
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