こんにちは!ボイストレーナーのまっすーです。
以前、ギター弾き語りをする「女性シンガーソングライター20選」、「男性シンガーソングライター20選」という記事を書き、ありがたいことに好評を得るに至りました!
なので、今回は「ピアノ弾き語りをする男性アーティスト/シンガーソングライター」を徹底特集していきたいと思います。「ピアノ弾き語りをする女性アーティスト」も併せてご覧くださいね!ベテランの人気アーティストから中堅〜若手ミュージシャンまで幅広く取り上げるのでぜひチェックしてみてください!
特に、以下のような方におすすめです。
- ピアノ弾き語りに興味がある方
- ピアノ弾き語りをしていて、色々なアーティストや楽曲を知りたい方
- ピアノ弾き語りアーティストのプレイスタイルや歌い方の特徴に興味がある方
まずはベテランのピアノ弾き語り系男性アーティスト/シンガーソングライターから見ていきましょう!
【ベテラン編】ピアノ弾き語り系男性アーティスト
大江千里
大江千里は1983年にデビューしたピアノ弾き語り系シンガーソングライターです。「十人十色」「格好悪いふられ方」「Rain」などの楽曲がヒットし、1980年代半ばから1990年代前半にかけて一斉を風靡しました。2007年末までに45枚のシングルと18枚のオリジナルアルバムを発表した後に渡米し、アメリカ・ニューヨークへ拠点を移してジャズピアニストとして活躍しています。
「男ユーミン」と称されており、キャッチーでポップな楽曲や繊細で情緒漂う雰囲気の歌詞、独特の揺らぎがあってしっかりと言葉を乗せて口ずさむ歌い回しが特徴的です。また、アーティストだけでなく、作詞・作曲・編曲家として数多くのアーティストへ楽曲提供やプロデュースを手がけている他、俳優業やラジオパーソナリティやエッセイストなども幅広く手がけるマルチクリエイターです。
大江千里のおすすめソング – 十人十色
「十人十色」は大江千里の出世作として有名な名曲です。ミュートギターやリズム隊の軽快なビート、キャッチーで馴染みやすいメロディライン、頻繁なコードチェンジが柔らかい雰囲気を醸し出しています。時代はヤンキー全盛期、男らしさが色濃く求められていたような時代にこの軽快でキュートさが漂うサウンドがいかに斬新か・・・大江千里が「男ユーミン」と称された理由がよく分かります。
大江千里の後を追うように、後に槇原敬之や平井堅、星野源が登場し、「こういう系譜」の音楽をやっているように思えます。一斉を風靡したのち、築き上げた立場に未練もなく渡米してニューヨークでジャズをやっている姿を私も現地で偶然見かけて嬉しくなりました。
大江千里のおすすめアルバム – GOLDEN☆BEST 大江千里
尾崎豊
数あるシンガーソングライターの中で最も神格化されている伝説的存在、尾崎豊。ギター弾き語りのイメージが強い一方でピアノ系の名曲も数多く存在します。
大江千里と同じく1983年に「17歳の地図」でデビューすると、以後「10代の教祖」と呼ばれるほどカリスマ的存在になり「15の夜」や「OH MY LITTLE GIRL」、「卒業」など数多くの名曲を生み出しました。
尾崎豊の特徴は何と言っても凄まじい熱量で全力でぶつかってくるような歌や楽曲、ライブパフォーマンスです。愛や夢、世間や社会との間で感じる葛藤など、誰もが人生のある時期でぶち当たる事柄を扱った楽曲やストレートな歌詞は、死後30年近く経つにもかかわらず現在進行形でミュージシャンをはじめ、多くの人々へ影響を与え続けています。
尾崎豊のおすすめソング – 卒業
尾崎豊の幾多の名曲の中から、ピアノ弾き語り系ということで「卒業」をチョイスしました。長身の爽やかなイケメンが圧倒的な熱気を帯びて言葉を叩きつける様・・・今の音楽界では、少なくともヒットチャートの世界ではあまり見られない光景かもしれません。ただ、それが悪いわけではなく、尾崎豊には彼なりのやり方があって、それが時代の空気と相まって絶対的な魅力を帯びているのです。
ピアノ弾き語りに興味がある方は「卒業」をはじめとした尾崎豊の曲にチャレンジすると、歌やピアノに気持ちを込めるとはどういうことなのかが分かるかもしれません。弾き語る上で最も大事なことを教えてくれる曲・アーティストなのではないかと思います。
尾崎豊のおすすめアルバム – ALL TIME BEST
崎谷健次郎
1985年に作曲家として本格的に活動を開始し、1987年に映画「いとしのエリー」の主題歌「思いがけないSITUATION」でデビューしたピアノ弾き語り系シンガーソングライターです。アーティストとして活動する他、楽曲提供や映画音楽、ドラマ音楽、劇伴まで手広く手がけるピアノ、キーボードプレイヤーでもあります。
フュージョンテイストなコード進行や軽快なギターカッティング、デジタルシンセやストリングスを多用したモダンなサウンド、甘く柔らかい歌声が特徴的です。そして、この時期にお洒落な音楽を作っていたアーティストを「シティポップ」の枠に当てはめたくなるものの、崎谷健次郎はシティポップでなく「AOR」だと思います。なぜなら、同時代のシティポップはギラギラしてファンキーなサウンドだったのに対して、崎谷健次郎の場合、楽曲も歌声も淡く繊細で大人の色気があるからです。
崎谷健次郎のおすすめ名曲 – もう一度夜をとめて
シチズンの時計「ライトハウス」CMソングとして起用された代表作「もう一度夜を止めて」。作詞はなんと秋元康。この方は賛否が分かれる存在かもしれませんが、商業的な音楽を手がける傍らで「芸術家モード」で作詞をすることもあります。この曲は明らかに「お仕事モード」でなく「芸術家モード」で詞をまとめたように思えます。
また、伸びやかでハスキーでいて繊細な声、各パートの繊細なアレンジ、間奏の高らかなサックスソロ・・・。同時期のAORの名曲、ボビー・コールドウェル「Heart Of Mine」のごとく、アダルトで色気のあるサウンドが堪りません。
崎谷健次郎のおすすめアルバム – プラチナムベスト 崎谷健次郎
KAN
30代以下の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、1990年代を代表する名曲「愛は勝つ」を生み出したシンガーソングライターがKANです。1987年にデビュー後、「愛は勝つ」でブレイクするまでにシングル7枚、アルバム5枚を発売した苦労人でもあります。
KANの特徴はユーモア溢れる歌詞やライブパフォーマンス、ビリー・ジョエルやスティーヴィー・ワンダーらアメリカンポップスからの影響が色濃いキャッチーでポップな楽曲です。ミスチルファンや夏フェス好きの方はもしかしたら「ap bank fes」で見かけたことがあるかもしれませんね!
KANのおすすめソング – 愛は勝つ
KANの名曲といえば「愛は勝つ」です。ここでは先ほど名前が出た「ap bank fes」のバージョンをお届けします。
結婚式の定番ソングでもあるこの曲は、明るく前向きなメッセージや親しみやすいメロディが印象的です。この通り、本人はかなりはっちゃけて歌っているのにピアノや歌の腕は確かで、ポジティブな熱量がガンガンに出ているところに魅力を感じます。
KANのおすすめアルバム – ザ・プレミアムベスト
槇原敬之
最近世間をお騒がせ中の「マッキー」こと槇原敬之。「ピアノ弾き語り系男性シンガーソングライター = マッキー」という方も多いのではないでしょうか?
1990年にデビューし、1991年に「どんなときも。」が大ヒットした後「冬がはじまるよ」、「もう恋なんてしない」といったヒットソングを連発し、男性ソロアーティスト屈指の売上も誇るヒットメーカーです。その腕ゆえに他のアーティストへの楽曲提供も手がけており、中でもSMAPへ提供した「世界にひとつだけの花」は歴史的ヒットを飾ると共に音楽の教科書に載るほど。
そんなマッキーの特徴は作詞・作曲・編曲をほぼ自らが手がけていること、ありふれた日常を切り取った分かりやすい表現の歌詞、言葉を丁寧に置くようにして真っ直ぐ丁寧に歌う歌唱スタイルです。
槇原敬之のおすすめソング – どんなときも。
マッキーの幾多の名曲からひとつだけ選ぶのはあまりに困難ですが、ここはブレイクのきっかけとなった「どんなときも。」をチョイスしました。
この分かりやすいメロディーラインや丁寧な歌い回し、温かい雰囲気・・・もうリリースから30年近く経つというのに全く色あせない名曲です。
槇原敬之のおすすめアルバム – 春うた、夏うた。~どんなときも。 / 秋うた、冬うた。~もう恋なんてしない
佐藤竹善(さとう ちくぜん / SING LIKE TALKING)
1988年にSING LIKE TALKINGのメンバーとしてデビューした後、1995年からソロ活動も開始したピアノ弾き語り系シンガーソングライターです。ヴォーカリストとしての活躍にとどまらず、クリスタル・ケイや夏川りみなどへの楽曲提供やプロデュース、ドラマのテーマソングも手がけるなどクリエイターやプロデューサーとしてもマルチに活躍しています。
ビリー。ジョエルやクイーン、クリストファー・クロス、カーペンターズなどアメリカンポップスの影響を受けたサウンド、王道ポップスな楽曲、清涼感溢れる軽やかな歌声が特徴的です。
佐藤竹善のおすすめソング – SPIRIT OF LOVE
SING LIKE TALKING最大のヒット曲「SPIRIT OF LOVE」は清涼感溢れるピアノメインのポップスです。
80年代の最良のアメリカンポップス(ビリー・ジョエルの「My Life」やクリストファー・クロスの「You’ll Be Mine」)のサウンドを彷彿とさせるオーガニックなバンドサウンドをバックに、「良い声」としか喩えようのないほど「良い声」である佐藤竹善の歌が冴え渡っています。
山下達郎の楽曲からビーチボーイズやドゥーワップの薫りが漂うのと同様、吸収した音楽を自身のサウンドへ昇華させているのがこれでもか!というほど分かるのが堪りません(だから多くの洋楽フリークが佐藤竹善の音楽に魅了されるのだと思います)。
佐藤竹善のおすすめアルバム – Anthology
平井堅
1995年に「Precious Junk」でデビューした後、2000年のシングル「楽園」がヒットしてブレイクを果たした平井堅。以後、「瞳を閉じて」や「POP STAR」、「大きな古時計」のカヴァーなどでヒットを連発し、累計3000万枚以上を売り上げており男性ソロアーティスト屈指の人気を誇っています。
ファルセットやフェイクを多用する卓越した歌唱力やR&Bを中心にあらゆるジャンルの音楽を織り交ぜた耳なじみのよいポップな楽曲、彫刻のような端正な顔立ちと関西人ならではの軽快なトークのギャップが特徴的です。
平井堅のおすすめ名曲 – even if
おすすめはライブでピアノ弾き語りをする姿も見られるピアノバラード「even if」です。誰もが味わったことがあるような普遍的な気持ちの動きや機微が描かれた歌詞、丁寧に歌い上げる様が素敵ですね。
ピアノ弾き語りに興味がある方はこの曲をはじめとする平井堅の曲、おすすめですよ!
平井堅のおすすめアルバム – Ken Hirai Singles Best Collection 歌バカ 2
清貴(天道清貴)
高校在学中の2000年にシングル「No No No」でデビューし、2001年にリリースした「The Only One」でブレイクを果たした清貴。ラジオ各局のパーソナリティを務めるなどした後、いつの間にかメジャーシーンから消えた超実力派アーティストです。
実は、「黒人音楽を本場でやりたい、海外で自分を試したい」という想いを胸に2010年に単身渡米し、NYやLAを拠点にゴスペルを中心とした活動やライブパフォーマンスに明け暮れる日々だったそうです。2015年になるとMISIAの事務所スタッフに声を掛けられ帰国し、以後あらゆるシーンに活躍しています。
清貴の特徴は、作編曲や作詞を全てこなし、R&B系のポップなサウンドやソウルフルな歌い回しです。そして、ヴォーカル的にはポップスの有名な男性歌手でほぼ唯一、ヒット曲にホイッスルボイスを用いたことでも有名です。宇多田ヒカルの登場に伴うR&Bブームの中、圧倒的な歌唱量で世間を驚かせた「The Only One」の衝撃から約20年の時が過ぎても未だにファンが多いことが肯けます。
清貴のおすすめソング – The Only One
初めて「The Only One」を聴いた時、「どんだけフェイクするんだこの人は!」とおったまげました。このスタイルが好きな方も多い反面、本場のR&Bやソウルシンガーは意外と動かす場所/動かさずどっしり歌う場所を良い塩梅で歌い分けているんです。そこが若気の至りなのか、歌声は好きな反面、歌い回しはあまり好きになれませんでした。
それでもこの曲がおすすめなのは、その若気の至りが良い意味で眩しい点、またホイッスルボイスが炸裂していて(2:11頃〜)音楽的に珍しいからです。それから約10年経ったピアノ弾き語りの動画がこちら。
年や経験を重ねる中でテクニックでなくフィーリングや土台を重視して歌うようにモデルチェンジしたのです。日本のヒットチャートには名実共にR&Bをやっている男性アーティストはほとんどいなくなってしまったので、何かの拍子にまた表舞台で活躍を拝見したいものです。
清貴のおすすめアルバム – I’ll Be There
中川晃教(なかがわ あきのり)
清貴のブレイクと同時期、2001年に「I WILL GET YOUR KISS」でデビューし、「またR&Bの凄い歌手が出てきたのか!」と巷を騒がせたのが中川晃教です。アーティストにとどまらず、むしろ舞台や俳優としてもマルチに活躍しており「ミュージカルの貴公子」と称されることも。
中川晃教の特徴はその中性的で端正なルックスや大きい声量にハイトーンが冴え渡る表現力豊かな歌声、ピアノでも良く弾き語るプレイスタイルです。個人的にはポップスのフィールドでの活躍をもっと見たいものの、もしかしたら舞台の方が水が合っているのかもしれませんね。
中川晃教のおすすめソング – I WILL GET YOUR KISS
2001年という時代は中川晃教や清貴だけでなく、EXILE(エグザイル)やCHEMISTRY(ケミストリー)もデビューした凄まじい年でした。特に、エグザイルやケミストリーの存在はもはや社会現象となっており、かたや女性アーティストも宇多田ヒカルや椎名林檎、倉木麻衣や浜崎あゆみらがしのぎを削る「ポップス戦国時代」でした。
その中における中川晃教の存在は相対的に見てインパクトは薄かったかもしれません。しかし、自分がやりたいことを最も一貫してやっているのは中川晃教であるように思えます。どんなアーティストにだって見える形、見えない形で浮き沈みがある中で、見るたびにこれほど進化を遂げていく歌手は滅多にいません。そういう意味で、もっと歌手として評価されてしかるべきですし、たまにはポップスの世界で暴れ回ってくれないかなと期待してしまうような存在です。
中川晃教のおすすめアルバム – 弾き語りコンサート2016
大橋トリオ
2007年に「大橋トリオ」名義で活動開始し、2009年にミニアルバム「A BIRD」でメジャーデビューしたシンガーソングライターです。アーティスト業以外にもテレビドラマや CM・映画音楽などの音楽制作や他アーティストへの楽曲提供やサウンドプロデュースなども手がけるマルチクリエイターとして知られています。
「トリオ」という芸名ですが実際は大橋好規によるソロプロジェクトで、ピアノ以外にもギター、ベース、ドラムなども演奏出来るマルチプレイヤーであり、端正なルックスや何系とも分類しがたいジャンルレスな楽曲やアレンジ、脱力感や浮遊感溢れる軽やかな歌声が特徴的です。
大橋トリオのおすすめソング – Lady
ライブ映像はギター弾き語りが多いので、ここではピアノバラード「Lady」をピックアップします。
脱力感あふれるゆったりとした雰囲気は雨や曇った日の昼下がりにぼおっとしながら聴きたくなるような雰囲気です。
一応バンドアレンジの曲も。2020年3月にリリースされた直近の楽曲「LOTUS」のMVでは、ピアノでなくギターを弾いています。大橋トリオだけは本当にどんなジャンルなのか、分類しがたいアーティストです。
大橋トリオのおすすめアルバム – This is music too
【中堅〜若手編】ピアノ弾き語り系男性アーティスト
さかいゆう
18歳の頃に音楽に目覚め、20歳で上京。22歳で渡米し、LAにてストリートパフォーマンスをしながら日銭を稼ぐと同時に独学でピアノを始め習得。帰国後、有名アーティストのサポートやスタジオミュージシャンをしながら2004年頃からソロ活動を本格化させ、2009年に「ストーリー」でメジャーデビューを飾った異色の経歴を持つピアノ弾き語り系アーティスト、キーボーディストです。
ソウル/R&Bを土台としたブラックミュージック系の薫り漂うポップな楽曲やメロディ、柔らかくて透明感溢れる歌声、胸を打つ瑞々しい歌詞が特徴的です。
さかいゆうのおすすめ名曲 – ストーリー
「ストーリー」はメジャーデビュー曲にしてR&B/ソウルフリークにとって当時衝撃を与えた楽曲でした。
綺麗な高音域のピアノのリフ、重層的なコーラス、当時メジャーシーンの楽曲であまり聴くことがなかったガンガンなブラスセクション、ゴキゲンに動くベースライン、キレッキレな縦のリズムライン・・・。どれを取ってもディスコミュージック以前の古き良き時代のR&Bのようで恐ろしい才能が出てきたなと驚いたものです。
しかもこのセンス溢れるピアノの腕、渡米している間に習得したというのだから本当に信じられません。
さかいゆうのおすすめアルバム – Touch The World
ミトカツユキ
4歳からピアノなどの鍵盤楽器を始め、17歳の時ラジオで聴いたアース・ウィンド&ファイアー「September」のファルセット(裏声)に衝撃を受け、ブラックミュージックに系統したピアノ弾き語り系アーティストです。後に札幌のライブバーで働く傍ら、黒人シンガーらとセッションを繰り返し、歌や演奏力を磨いていったようです。
2004年に上京した後にメジャーデビューを果たし、以後ブラックミュージックのテイスト溢れる楽曲やハスキーで温かさのある歌声を武器に活躍しています。また、他アーティストへ楽曲を提供したりアレンジ、サポートキーボーディストもこなすマルチプレイヤーです。
ミトカツユキのおすすめ名曲 – Life Be Colorful
のっけからフェイク、エレピのセクシーな音色に16ビートのリズム隊・・・そして次第に熱を帯びていくヴォーカル。ライブ演奏の良さが溢れる「Life Be Colorful」ですが、CDはなかなか手に入りにくいようです。Amazon Music Unlimitedでは聴けるようなので気になる方はチェックしてみてくださいね!
ミトカツユキのおすすめアルバム – MITOWN
平方元
とあるクローズドなイベントで共演して度肝を抜かされたシンガーソングライター、平方元。
一般的にはマイナーな存在かもしれませんが、ライブの迫力や歌唱力は今回の特集の中でも屈指の実力を誇る、ぜひ知って頂きたいとっておきのピアノ弾き語り系ミュージシャンです。「一人ウィー・アー・ザ・ワールド」のパフォーマンスがは必見です!
平方元の特徴はパワフルでハスキーで熱量溢れる歌声や、ピアノ弾き語り系アーティストならではの観客をあますことなくぶん回す「持っていき方」、そしてエネルギッシュな楽曲です。
平方元のおすすめ名曲 – 今、ありがとう
仕事/プライベートで数多くのミュージシャンのライブを見たり参加したりしてきた中で、この方の曲は全く知らないのに言葉やメロディがしっかり骨身に浸透するような、そんな感覚になる稀有な存在です。その中でも「今、ありがとう」は平方元の優しくてソウルフルなヴォーカルと説得力溢れるピアノが冴え渡るドラマチックな楽曲です。
声だけでなく楽曲も名曲揃いなので、やりようによっては竹原ピストルみたいにメジャーな世界に露出するのではないかと思うものの・・・メジャーシーンへ行って良さが消えたら嫌という複雑な存在です。
平方元のおすすめアルバム – music man – 音楽男
森大輔
3歳の頃からピアノを始め、後にスティーヴィー・ワンダーやダニー・ハサウェイといったソウルミュージックに傾倒し2004年に「TRUST ME」でデビューしたピアノ弾き語り系アーティストです。
また、作編曲や作詞、プロデュース力にも長けており、ブラックミュージックとポップスのセンスを兼ね備えたメロディセンスゆえに他アーティストへの楽曲提供や編曲、プロデュースも手がけるマルチアーティストとして業界内でも高い評価を得ています。
繊細でスイートな歌声を武器に女性ファンが多いのが特徴です。
森大輔のおすすめ名曲 – monologue
森大輔のおすすめアルバム – Music Diner
清水翔太
ゴスペルやソウルミュージックをバックボーンに持ち、2008年に「HOME」でデビューしてブレイクしたシンガーソングライターです。作編曲や作詞も手がけ、R&BやHipHopが基調となったトラックや、爽やかな声質ながら癖が強めな歌い回し、時にバラードを熱唱し、時に軽快にラップを歌う振り幅の広さが特徴です。
また、メジャーデビュー前の2007年にはアメリカ・NYの黒人音楽の聖地「アポロシアター」に平成生まれの日本人として初めて出演し話題となりました。
清水翔太のおすすめ名曲 – 花束のかわりにメロディーを
若い世代にとって結婚式の定番ソングのひとつでもあるピアノバラード「花束のかわりにメロディーを」。やはり清水翔太の真骨頂は強めにビートの後ろへモタる癖の強さや心地良い緩急が映えるバラードだと思います。
ピアノ弾き語りに興味がある方はこれが歌えたらきっとカッコ良いですよ!
清水翔太のおすすめアルバム – ALL SINGLES BEST
ビッケブランカ
2016年に「Slave of Love」でメジャーデビューを果たしたビッケブランカ。両親の影響で音楽に慣れ親しみ、バンドでギターやヴォーカルを経てピアノを習得しソロ活動をスタートしたシンガーソングライターです。
ジャンルレスでポップな作風や、綺麗なファルセットが映える歌声、ハイテンションなライブパフォーマンスが魅力的なアーティストで、近年大注目を浴びています。
ビッケブランカのおすすめ名曲 – Shekebon!
ドラマ特区「ピーナッツバターサンドウィッチ」オープニングソングに起用されたダンス・チューン「Shekebon!」。クラブミュージックよりは生楽器が良く聴こえる独特のアレンジで、中毒性溢れるノリ重視なサウンドは外国人にも大ウケしているようです。
ビッケブランカのおすすめアルバム – Devil
mabanua(マバヌア)
ドラマーとして認知されているものの、ヴォーカルやキーボード、ベース、ギターなど多くの楽器を演奏するマルチプレイヤーであると共に、プロデューサーやコンポーザーとしても活躍するマルチクリエイターです。
バンドOvallのドラマーをはじめ、ソロ活動や他アーティストへのプロデュース業やサポートなども幅広く担い、Chara、Gotch(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、矢野顕子、くるり、RHYMESTER、米津玄師、藤原さくらなど、あらゆるアーティストから引っ張りだこな存在となっています。
mabanuaの特徴はブラックミュージックがバックボーンとなったジャンルレスでグルーヴィーなサウンド、ライブではある時はギターを弾き、ある時は鍵盤を弾き、ある時はドラムを叩き、どのパートをやっていても極上のサウンドを奏でる高度なマルチプレイヤーっぷりです。「2010年代のトレンドを作り上げたクリエイターの一人」と称されるこの才能、凄まじすぎます。
mabanuaのおすすめ名曲 – Blurred
こちらは鍵盤で歌っているバージョン。
こちらはギターで歌うバージョン。
同じ楽曲でもこれだけアレンジを替えて観客を酔わせることが出来る稀有なミュージシャンです。メロウでスイートで浮遊感溢れるサウンドに重たいビートが心地良いですね。
mabanuaのおすすめアルバム – blurred
Kan Sano(カン・サノ)
mabanuaと同様、2010年代屈指のクリエイターとして鍵盤楽器を片手にソロ活動、プロデューサー、キーボーディストとしてChara、UA、SING LIKE TALKING、平井堅、土岐麻子、大橋トリオ、藤原さくら、RHYMESTER、KIRINJI、m-flo、iri、向井太一、SANABAGUN、Seiho、青葉市子、Mrs. GREEN APPLE、Shing02、、Madlibなど国内外のアーティストのライブやレコーディングで引っ張りだこなミュージシャンです。
トラックメイカーとしてクラブミュージックシーンを牽引しつつも、キーボーディストとしてクラシックとジャズをミックスした楽曲を打ち出してアジアやヨーロッパ圏でも活躍しており、鍵盤楽器だけでなくドラム、ベース、ギター、トランペット、ヴォーカル、作編曲、プロデュースまで手がけるマルチプレイヤーっぷりが特徴です。
現在進行形のリアルミュージックに興味がある方はKan Sanoとmabanuaの2人を軸に音楽を俯瞰すると間違いなく良質な音楽をキャッチアップ出来ますよ!
Kan Sanoのおすすめ名曲 – Stars In Your Eyes
ネオソウルを体現するようなグルーヴィーで浮遊感やローファイ感溢れるサウンドが心地良い「Stars In Your Eyes」。日本人ミュージシャンの傾向とも言えるキャッチーなリフやメロディが絡んでこその、この仕上がり様。週末の深夜に物思いに耽りながら聴きたくなるような極上の音楽です。
Kan Sanoのおすすめアルバム – Ghost Notes
Official髭男dism(ヒゲダン)
2019年、おそらく最も話題となったバンド「Official髭男dism」(通称「ヒゲダン」)。バンドであるものの、ヴォーカルの藤原聡はピアノ弾き語り系ヴォーカリストですし旬ということでフューチャーします!
バンド名には「髭の似合う歳になっても、誰もがワクワクするような音楽をこのメンバーでずっと続けて行きたい」という意思が込められており、若者層を中心に髭の似合う年齢層の方まで虜にしている、今最も勢いのあるバンドです。
ヒゲダンの特徴はブラックミュージックの薫り漂うキャッチーでポップなサウンド、ヴォーカル・藤原聡のハイトーンやフィーリング溢れる圧倒的歌唱力、心の機微がひしひしと伝わってくるようなリアリティある歌詞です。
Official髭男dismのおすすめ名曲 – Pretender
他にも紹介したい曲はたくさんあるのですがここは王道を。彼らが大ブレイクするきっかけになった「Pretender」はミュージシャンが聴けば「これ、絶対流行るでしょ」と言い切れるほど売れる要素、流行る要素がてんこ盛りの絶対的名曲です。
ギターアルペジオのリフ、分かりやすいビートに良くもまあ弾き語り出来るような難解なコード進行、切なさと愛しさが混在するエモい歌詞や歌声・・・。どこをどう取っても流行らざるを得ないほど絶対的な存在感を放っています。
Pretender – Acoustic ver.もあります!
Official髭男dismのおすすめアルバム – Traveler
藤井風
2021年、私的絶対に大ブレイクするアーティストの筆頭格が「藤井風」です。
彼のプレイは3〜4年前からYoutubeでフォローしていて、他の方と同様「きっと何かの拍子に爆発的にブレイクするだろうな」と思っていました。「歌ってみた」系や「歌い手」系の動画のクオリティーが上がる一方、スマホで照明も音質も気にせず一発録りしたであろうブートレッグの如く粗悪な動画と、圧倒的な存在感と声の良さとのギャップが大ウケし、ファン層を拡大させていきました。
2019年には大型フェスへの出場やワンマンライブ敢行、ラジオパーソナリティを経験するなどし、2020年に満を辞して「何なんw」でデビューしました。
なぜ藤井風が2021年、絶対に大ブレイクするか。その理由は彼のバックボーンと演奏能力の高さや存在感にあります。ポップスからジャズ、クラシック、歌謡曲、洋楽まで、あらゆるジャンルの音楽を幅広く吸収し、それをオリジナリティ溢れる解釈でピアノ一本で表現し続けられていること。年齢からかけ離れた色気やエキゾチックさ、時に気怠く時にエネルギッシュな歌や雰囲気。
歌はこれからもっと洗練されていくでしょうが、練習したからと言って超えられないであろう一線をヴォーカル面、演奏面、カリスマ面の全てにおいてこの若さにして軽く超えているからこそ、絶対に大ブレイクすると言い切れるのです。あとは曲とアレンジ、バックに付く制作陣、その上の事務所やレーベルのプロモーションや考え方次第でしょう。
コロナ禍でエンタメ業界は破滅的な危機に瀕していますが、彼はピアノの腕一本と歌(とビジュアル)で数10万のフォロワーを抱えているので、改めて声高らかに言いますが絶対にブレイクします!
藤井風のおすすめソング – 何なんw
デビュー曲として売り出している「何なんw」。ピアノから離れてステージングやパフォーマンスを求められた時にどうなっていくのか。バンドアレンジになってどうなっていくのか。大箱やフェスの規模でライブして臨場感を保てるのか。きっと表面に出ない課題は数年間付いて回ります。でもまあ、このワンマンライブの映像を見る限り不安はなさそうですね!今後の活躍が最も楽しみな弾き語り系アーティストです。
藤井風のおすすめアルバム – HELP EVER HURT NEVER
まとめ:ピアノ弾き語り系アーティスト、アツいです!
大御所から新進気鋭の若手まで、あらゆるタイプのピアノ弾き語り系男性アーティスト / シンガーソングライターを厳選して20名紹介してみました!
彼らの存在や楽曲を知っていたら音楽通間違いなしです。どのアーティストも個性豊かで見どころ溢れる方ばかりなのでぜひ音源をチェックしてみてくださいね!
ピアノ弾き語りのすすめ
また、今回紹介したアーティストのように弾き語りしてみたいと思った方はぜひおすすめの電子ピアノの記事やピアノ弾き語りを簡単に覚えるためのコツや練習方法の記事もチェックしてみてくださいね!ピアノ弾き語りの需要は年々高まっていて、私のボイストレーニングの生徒さんにも一からチャレンジして簡単な弾き語りが出来るようになった方が少なからずいます。
そして、ポップスピアノが弾けるとバンドやユニットでも重宝するのでミュージシャンから引っ張りだこになります。電子ピアノは4〜5万円ほどで入手出来、本体を立てかけて保管出来る卓上タイプを選べばギター以上に場所を取りません。今回紹介したアーティストの中には10代後半〜大人になってからピアノを始めた方もいます。興味のある方は家にいる時間が多くなりがちな今が始めるチャンスかもしれません。
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