「いつもカラオケで高い声のところ、がなっちゃうんですよね・・」
「少しなら裏声出せますけど歌ではムリですっ!!」
最近の曲は高い声の曲ばかりで好きな曲をカラオケで歌おうと思っても高くて声が出ないことがあるかもしれません。
また、声が低いと高音が出にくくて歌える曲の幅が少なくなりがちですよね。
そんなあなたに、今回はファルセット(裏声)の出し方やコツについてお伝えしたいと思います。
ファルセットを上手く出すことができるようになると、地声も含む音程が良くなるメリットがあります。
また、地声を柔らかくコントロールできるようになるので高音も出しやすくなります。
あなたが歌いたい曲には入っていないかもしれないファルセット。
あのふわっとした甘い声を出せるようになることで、あなたの世界が変わるかもしれません!
・・・少なくとも私の世界は大きく変わりました。
数千人の前で歌う機会があったり、メジャー・インディーズ問わず色々なミュージシャンと関わる機会があったり・・・
ファルセットがひとつの武器になっているから音楽を仕事に出来ているフシがある位です。
そんなファルセットをきれいに出せるようになるために、まずはファルセットの正体を見ていきましょう。
ファルセットとは?
ファルセットとは、息が漏れた感じのする弱い音色の高い声のことを指します。
世間一般でいう裏声とファルセットは同じものです。
ファルセットの特徴・ポイント
息っぽい音色
ファルセットの特徴は息漏れが多い感じの音色です。
吐く息が声帯が開き気味な状態のところを抜け、声の元となる音色を作るため、このような音色となります。
ふんわりとした音色
また、ファルセットはふんわりとしていて芯がない音色をしているのが特徴です。
同じ高音域の発声方法であるヘッドボイスと比べると身体に共鳴している感覚もやはりふんわりしています。
このふんわりした、芯のない感じの声を歌の中で用いることで悲しい感じ、切ない感じ、色っぽい感じといった雰囲気を醸し出す感情表現になるのです。
ファルセットが映える曲を聴こう!
ここでは色々なジャンルの「ファルセット名人」の曲を参考として挙げていきます。
一通り聴くとそのバリエーションや用途の多さに驚くかもしれませんね!
森山直太朗 – さくら
「ファルセットといえば森山直太朗さん!」
と言っても過言じゃないくらいの裏声使い(ファルセッターとも言う)です。
- 歌い出しの0:14頃〜、「きっと待ってる〜」の「とまってる〜」
- サビ後半の1:49頃〜、「旅立ちの時〜」の「とき〜」
曲中にふんだんに盛り込まれているのが”さくら”の特徴ですが、特に枠でくくった部分が印象的です。
こんな風に歌のフレーズの途中できれいにファルセットを出せたら気持ちがぐっと滲み出る感じがしてカッコいいですよね!
中島美嘉 – 雪の華
ファルセットが特徴の女性と言えば、中島美嘉さんが思い浮かぶのではないでしょうか。
“雪の華”のようなゆったり系のスローバラードは特にファルセットが似合います。
サビで突き抜けるような、でもふわっとした声でファルセットを出せたらカラオケでも一目置かれること間違いなしです!
Queen – Killer Queen
- 0:22頃〜、”You can’t decline〜”の”ラーイン”
- 0:27頃、〜”Caviar and cigarettes, well versed in etiquette”
ファルセットは力強い声のイメージが強いロックでも多用されます。
去年、映画「ボヘミアンラプソディ」が大ヒットしてイギリスのバンド・Queen(クイーン)が大きな話題となりました。
QueenのヴォーカルであるFreddie Mercury(フレディー・マーキュリー)はロックヴォーカルの中でも卓越したファルセットの持ち主です。
特に”Killer Queen”はファルセットを多用しており、歌声も優しい感じがしますよね。
しかし、フレディーはこんなに優しい声から驚くほどのシャウトまでこなす驚愕の声の持ち主です。
Brian McKnight – Love Of My Life
やはりファルセットといえばR&Bです。
R&B系の曲のメロウでスイートな感じというのはファルセットがあって成り立つと言っても過言ではありません。
Brian McKnight(ブライアン・マックナイト)は特にファルセットを多用します。
この”Love Of My Life”に至ってはファルセットだらけ(たまに地声〜ミックスの部分もありますが)なのが特徴的なとてもセクシーな曲です。
Whitney Houston – I Will Always Love You
- サビの0:44頃〜”And I〜”
- サビの2:07頃〜”Love you〜”の”you”
R&Bの女王といえばWhitney Houston(ホイットニー・ヒューストン)。
ホイットニーは、凄まじいパワーヴォーカルであると同時にファルセットも多用するのが特徴です。
ホイットニーで一番有名な曲はおそらく”I Will Always Love You”です。
この曲はただ高い声が出せるだけでは到底歌いこなせません。
力強い声、柔らかい声、そして今回取り上げているファルセット、、縦横無尽にあらゆる音色で歌い上げることではじめて歌える難曲なのです。
R&Bが好きという女性の誰もが憧れるヴォーカルのひとりですね。
ファルセットの出し方
ピックアップした曲を聴いてファルセットの特徴が掴めてきたところで、いよいよ声を出してみましょう!
リラックスした状態で「ホー」と、ふわっとした高い声を出します。
地声と違った軽い感じ、あるいは息が漏れている感じの声が出ていればそれがファルセットです。
男性はファルセットを日常生活で使わない方がほとんどなのではじめは感じが掴めないかもしれません。私も歌を始めたころは全くファルセットを出せませんでした。
しかし、コツを意識して練習をしていくうちにパッと出るようになるのでご安心ください。
ファルセットのコツと練習方法
ため息発声法
地声からファルセットへ声がひっくり返らない方の多くは、地声と同じ要領で息を漏らさずに発声する傾向があります。
ファルセットで大事なのは、息が漏れている感じです。
ですので、試しに「はぁーーー」と、ため息を吐いてみてください。
次は、高い声を「少しだけ」ため息に混ぜるつもりで、再びため息を吐いてみてください。
そして、10%、20%、、少しずつため息の中に入れる声の割合を増やしていきます。
どうでしょうか?
ノドが地声と違う感じになって高い声が出れば、おそらくそれがファルセットです。
ものまね発声法①ー「ミッキーマウス」
実は、私がファルセットの感覚を掴めたのはミッキーマウスのおかげでした。
今やメジャーのバンドで大活躍している音楽仲間から教わった秘伝の技をついに・・・
では、この動画を見てミッキーの声をものまねしてみましょう。
「・・・以上です。」
「えーーーーー!?まっすーさん手抜きですかよくないですよそういうの!!」
と言われてもね、ええ。ただものまねするだけいいんです。
それだけでファルセットが出せるようになりますから(厳密にはミックスボイスっぽい気もしますが、はじめは声をひっくり返せるようになることが肝心です!)。
ものまね発声法②ー犬の遠吠え
生徒さんの間でミッキーと同じくらい好評なのが犬の遠吠えのものまねです。
ずばり、「あおーーーーーん!」と、なるべく高い声で吠えてみましょう!
・・・これもそれだけです。笑
「この人、こんなに理詰めでボイトレの解説してるのにものまねをやれだなんて、、やっぱり手抜きだ!!」
と思われるかもしれません。
しかし、良い声を出すためには頭で考えるだけでなく、思うがままに声を出す方が良いときもあるのです。
もしあなたがファルセットを出すのがニガテであれば、騙されたと思っていますぐものまねを試してみてください。
EXILEの曲も中島美嘉さんの曲もきれいなファルセットで歌えるようになりますよ!
まとめ
ファルセット、きれいに出せるようになりましたか?
ものまねを用いたメソッドは意外とネット界隈では見られない話かもしれません。
スムーズにファルセットが出せる方も、ものまねを練習してみることで音域が広がったり音程をコントロールさせやすくなるといったメリットがあります。
ファルセットが使えるようになると格段に歌の幅が広がるので、ぜひ参考音源を聴きながら練習してみてください!
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