オンラインレッスンの特徴やメリット・デメリットとは?

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2019年冬に発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年に入り日本でも猛威を振るうようになりました。外出自粛はもちろん、飲食店やカラオケ、ライブハウス、ジムなどが営業不可・困難となり、音楽業界においてもコンサートやフェスの中止、音楽教室の休校に伴う楽器やボイストレーニングのレッスン中止が余儀なくされてしまいました。

そんな中、音楽教室や音楽講師の打開策として急ピッチでサービス提供開始されているのが「オンラインレッスン」です。

今回は音楽教室や音楽講師が提供するオンラインレッスンとは何なのか?どんな特徴やメリット・デメリットがあるのかをお伝えしていきます。

オンラインレッスンを受けようかお悩み中の方、どういう観点からオンラインレッスンを受ける音楽教室/ボーカル教室を選ぶか知りたい方のお役に立てれば幸いです!

オンラインレッスンを体験/受講出来るおすすめの音楽教室

6月 7, 2020

オンラインレッスンとは?

これから普及すること間違いなしの「新しいレッスン様式」

オンラインレッスンとは「ZoomやSkypeなどのビデオ通話サービスを利用して行うレッスン」のことです。

オンラインレッスンが普及するきっかけとなったのはやはり「オンライン英会話」です。オンライン英会話の普及と時を同じくして、YouTubeのような動画サイトで筋トレやスポーツ、楽器やボイトレ等のチュートリアル動画(教則動画)の配信者も増えました。

そんな流れの中、2010年代後半には個人でレッスンを提供する講師・トレーナーが広範囲の需要を取り込むべく、ビデオ通話サービスを利用してオンラインレッスンを始めるようになったのです。

転機はこの度のコロナウイルス蔓延です。コロナ禍の中で音楽教室/ボーカル教室が休校・閉鎖を余儀なくされる中、打開策として個人や小規模の音楽教室/ボーカル教室だけでなく、大手・中堅音楽教室/ボイトレ教室もオンラインレッスンのサービスを提供し始めたのです。

オンラインレッスンはご自宅や音楽スタジオなどで、歌や楽器が演奏可能かつ、インターネット環境が整っていれば場所を問わずレッスンを受講することが出来ます。

オンラインレッスンのメリット

ここでは音楽講師目線からオンラインレッスンのメリットをお伝えしていきます。

オンラインレッスンは既存の対面レッスンの「代替策」に見えますが、対面レッスンよりも優れているところが色々あります。

時間を節約・有効活用出来る

お仕事後の夜遅い時間、手が空く平日の昼下がり、朝出掛ける前といった時間にも待ち時間なくレッスンを受講出来るのは魅力的です。また、シフト制のお仕事をしている方や学生の場合、決まった曜日や時間帯に教室へ通えないケースもあります。こういった場合もより柔軟に時間を決めてレッスンを受講出来るのはメリットです。

その他にも、勤務先や学校、自宅などから教室へ通う時間が節約出来るのも魅力的です。

遠方でもレッスンを受講出来る

たとえ北海道や沖縄、離島に住んでいても競合が多くレッスンの質が高い大都市の音楽教室のレッスンや、遠方で運営する気になるミュージシャンからレッスンを受講出来るのはオンラインレッスン最高のメリットです。

また、たとえ引っ越しても継続することが出来、帰省や出張などの際も継続してレッスンを受講出来るのは魅力的です。

こんな時だからこそ、Youtubeのチュートリアル動画を見ていて教え方や雰囲気がしっくり来る音楽講師からレッスンを習ってみる、なんていうのもアリかもしれません!

長期に渡ってレッスンを受講出来ない時も、休会や退会をせずに継続しやすい

妊娠や病気やケガの療養、期間限定の単身赴任、留学といった事情によって長期に渡って教室に通ってレッスンを受講することが出来なくなることもあり得ます。

こういった時、オンラインレッスンの場合は止むなく休会や退会をすることなく、自宅などでレッスンを引き続き受講しやすいというメリットがあります。

直接の接触を避けることで感染症のリスク対策になる

楽器や歌に限らず、どんな習い事でも風邪やインフルエンザといった感染症にかかっているとレッスンを休まざるを得ません。教室のスタッフや先生、他の生徒さんのことを考えるとたとえ微熱や若干の体調不良でも休むのが社会的な良識です。

また、コロナ禍の現在は教室へ行ってレッスンを受講しようとすると感染症のリスクが上がってしまいます。

オンラインレッスンのメリットのひとつは、誰とも接触しないため感染症を移したり移されたりする心配なくレッスンを受講することが出来る点です。

安全面を心配することなくレッスンを受講出来る

本人や保護者、家族にとって、特に女性や学生さんの場合は夜遅い時間のレッスンや天気が悪い時、送り迎えが出来ない時など安全面が気がかりです。

オンラインレッスンの場合は外出せずに自宅でレッスンを受講することが出来るため、安全面を心配することなく習いごとに取り組めるのがメリットです。

リラックスしてレッスンに挑める

教室でレッスンを受けると先生からプレッシャーを感じるという声はよく耳にします。その点、オンラインレッスンは物理的に離れているので先生からのプレッシャーを感じずに済みます。さらに、最もリラックス出来る自宅でレッスンを受講することで緊張せずにレッスンを受講出来るのがメリットです。

集中してレッスンに挑める

実際にやってみると分かるのですが、オンラインレッスンは雑談はほどほどに、さっと本題へ入る空気になります。別々の場所にいるせいか、客観的に残り時間を捉えることが出来るので、教室やスタジオでのレッスンより集中して取り組むことが出来ます。

オンラインレッスンのデメリット

オンラインレッスンには少なからずデメリットもあります。そのほとんどがビデオ通話サービスの技術水準や通信環境、使用アイテムの質に依るものです。

音が割れやすい、途切れやすい

楽器も音も、同時に演奏/歌唱すると音が割れてしまいます。また、電波が混雑している時間においては音が途切れやすく、聞き取りにくくなることもあります。

細かい音のニュアンスが分かりづらい

対面のレッスンと比較すると、音の大小/強弱や音色、音の広がりが分かりづらいです。レコーディングクオリティに耐えうる音楽機材を駆使しても音質がさほど劇的には変わらないことため、現状のビデオ通話サービスの技術水準で「音楽的用途」を求めるのは酷なのかもしれません。

音声や映像のやりとりにタイムラグが生じる

インターネットを使ってビデオ通話サービス上で音声や映像のデータのやりとりをしているため、現状の技術水準ではどうしても遅延(レイテンシー)が発生してしまいます。そのため、たとえばピアノに合わせて発声練習をしたりメトロノームに合わせて同じフレーズを演奏することは現状不可能です。

画像の範囲が限られるため、見た目を通して演奏/歌唱の判断がしにくい

画面の範囲が限られるため、表情や口元、姿勢、全体といったあらゆる部位を確認することが出来ないのがデメリットのひとつです。口がどれだけ開いているのか、首の角度や肩の力み具合、上半身/下半身のポジションなど・・・本来は同時にあらゆる部位のチェックが演奏/歌唱の判断基準のひとつとなるものの、そこを細かくチェック出来ないのは痛手です。

コミュニケーションが取りづらい

現状の技術では同時発話が困難なので、円滑なコミュニケーションが取りづらいのがオンラインレッスンのデメリットのひとつです。直接の会話と違って非言語コミュニケーション(顔色、表情、目や身体の動き、雰囲気、仕草など)が読み取りにくいため、話が伝わりにくい、質問をしにくい、どれだけ相手が話やレッスンの内容を理解しているのか読み取りにくい、反応や感情が分かりにくいといった感想が多いです。

端末/ビデオ通話ソフト・アプリの操作や設置が難しい

ガジェット(スマホやPC、その周辺機器)を使い慣れている方はまだしも、そうでない多くの方にとって

「オンラインレッスンを受講するにはどんなアイテムが必要か?」
「どんな通信環境なら支障なくレッスンを受けられるか?」
「ZoomやSkypeの設定ってどうすれば良いの?」
「カメラはどうやって持てば良いの?ピアノに立てかけて・・・(三脚が売ってます!)」

といった疑問やお悩みがあるのではないかと思います。それを説明する側が言うことはそれぞれ違いますし、総じて「オンラインレッスンに漕ぎ着けるまでのハードルが高い」のが難点です。

大きな音を出せない住環境では演奏/歌唱が難しい

思うに、オンラインレッスン最大の障壁は大きな音を出せない住環境だからという点なのではないでしょうか。

特に都市部の集合住宅に住んでいる方は大きな声を発したり楽器を演奏するのは困難です。家で演奏/歌唱が難しいから外でレッスンを受けたり、スタジオで練習する方はとても多いです。これは防音室・防音ブースを買わない限りは解決困難かもしれません(この度のコロナ禍で私は防音ブースを購入しました)。

オンラインレッスンの見通し:これから主流になっていきます

オンラインレッスンのメリットとデメリットをそれぞれ細部に渡ってお伝えしていきました。

私自身が現時点ではオンラインレッスンをオープンな形で開講していないこともあり、ここまで赤裸々にデメリットを書けました(オンラインレッスン受付中の音楽講師ならなるべくオブラートに包みたいですからね)。

では、そんなオンラインレッスンの見通し、つまりこれからどうなっていくか、気になりますよね。

私の見立てでは、通信とビデオ通話サービス、この2つの技術革新ならびに「with コロナ」な日常が当たり前になり、2〜3年以内に対面レッスンと対をなす主流なレッスン方法になります。

オンラインレッスン実現へ向けて各業界の英知が集結して活動している

機密保持に抵触しない範囲でしか言及出来ませんが、私はかつて大手楽器メーカー、音響メーカー、音楽教室がコンソーシアムを組んだ、独自技術によるオンラインセッション、オンラインレッスンの実現に関するプロジェクトにアサインしていたことがあります(あくまで当時は構想段階でしたが)。

世間で流れている情報とは全く異なった要素が結集して、現場の最先端ではコロナ禍以前から構想の立ち上げ〜実現へ向けての動きがあるのです。

オンラインレッスンを習いごとの選択肢に加えることをおすすめします

・・・話が飛躍してしまいましたが、ともかく現時点で間違いないことは

「対面のレッスンは多少なりとも感染リスクがあるが、多くの教室では再開している」
「中〜小規模の教室ではオンラインレッスンも開始している」
「コロナ禍は短期で解決する見込みが極めて低い」

という点です。

それを踏まえると、楽器や歌を習いたい方は現実的な選択肢としてオンラインレッスンを候補に入れるべきなのです。

コロナ禍の中、何もしないより、オンラインレッスンを受講しながら「新しい生活様式」の中で創意工夫しながら楽器や歌の練習を続けていくことでストレス解消や日々の良い刺激になるはずです。食わず嫌いする方も多いですが、一度音楽教室にてオンラインの体験レッスンもしくは在校中の方ならオンラインレッスンを受けることをおすすめします!

まとめ

オンラインレッスンの特徴やメリット・デメリットの特集はいかがでしたでしょうか?

現在のビデオ通話サービスや端末の技術水準では滞りない会話が出来てもリアルタイムに双方向で演奏/歌唱することは出来ないのが現実です。楽器のボディや弦から響き渡る共鳴や倍音、音の大小/強弱によるニュアンスや歌唱表現の機微は残念ながらリアルタイムに共有出来ません。

しかし、機材や設定を揃えたり工夫することで対面のレッスンほどではないにせよ、オンラインレッスンも思いの外イケるじゃないか!オンラインレッスンは主流になるので今から食わず嫌いせず試してみるのが良いのでは?というのが音楽講師/ミュージシャンである私の所感です。

長所も短所も講師側の意見、生徒側の意見共に徹底的に洗い出して深掘りしたので、この記事の内容が参考になれば幸いです!

オンラインの体験レッスンを受けてみよう!

 

サポート体制・態度やレッスンの柔軟性やアプローチを見極めるには、オンラインでの体験レッスンを受講するのがおすすめです。

楽器や歌のレッスンが初めてだと緊張してしまうかもしれませんが、オンラインレッスンだと自宅でリラックスしながらレッスンを受講出来るので対面レッスンより気が楽ですよ!

楽器や歌の体験レッスンをオンラインレッスンで受講出来るおすすめの音楽教室/ボーカル教室を特集した記事もぜひご覧ください!

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