こういった疑問やお悩み、解決します。
本記事の内容
- アコギ初心者が揃えるべきアイテムとは?
- アイテムの選び方
- おすすめのギターアクセサリー
本記事の筆者
この記事を書いている私は楽器弾き語りの指導も行うボイストレーナー、ヴォーカリストです。過去に大手音楽教室の楽器やアイテムの購買から各教室への供給管理まで手がける仕事をしていたため、楽器の市場や動向についてはある程度詳しいのではないかと自負しています。
今回は「アコギ初心者がギターを始めるにあたって揃えるべきアイテム・アクセサリー」についてお話ししていきます。
まず、アコギを始める前に7つのアイテムを揃える必要があります。また、「あると良いもの」まで入れると10つほどに増えます。これから紹介する7つのアイテムを揃えることで日々のギターの練習がより一層捗ります。あると良いものを揃えることでギターのコンディションをより適切に保つことが出来ます。
アイテムごとにおすすめのものや選び方も併せてお伝えしていくので、この記事を読むことで迷わずに必要なものを揃えられます。最適なギターアクセサリーを揃えて日々の練習に挑みましょう!
ピック
- トライアングル型(おにぎり型)がおすすめ
- ソフト〜ミディアムタイプ(厚さ0.6〜0.8mm程度)がおすすめ
- プラスチック製がおすすめ
アコギはピックを握って弦をジャカジャカと弾くのが一般的です。慣れてくれば指で弾くこともありますが、まずはピック弾きで練習していくことで指や手首、腕の使い方が掴めてちゃんと弾けるようになるので必ず揃えるようにしましょう。ここではピックを選ぶためのポイントを3つお伝えしていきます。
まずは種類です。ピックは大きく分けて2種類あります。おにぎりのような形をした「トライアングル型(おにぎり型)」と涙のしずくのような形をした「ティアドロップ型」です。
初心者におすすめなのはトライアングル型です。なぜかと言うと、ティアドロップ型のピックよりも指に触れる面積が広いので握りやすく、練習を通して1つの角が削れていっても他の2つの角を使うことで長く使えるからです。
次に、ピックにはざっくりと「ソフト」、「ミディアム(ミドル)」、「ハード」といった具合に硬さ(厚さ)のバリエーションがあります。ちなみに、メーカーによって表現が分かれるので厚さで見極めることをおすすめします。
初心者におすすめなのは厚さ0.6mm〜0.8mmのソフト〜ミディアムタイプがおすすめです。理由は、0.6mmより薄いとピックがしなり過ぎて手首や指を適切に動かせず、0.8mmより厚いとピックがしなりにくく、ストローク(弦をジャカジャカ弾くこと)時に指先に力を入れて弾いてしまう悪い癖が付いてしまうからです。
また、素材もプラスチックからベッコウ、ガラス製や金属製のものまで多種多様です。最もポピュラーで「しなり」が豊かなプラスチック製をおすすめします。
おすすめのピック:ジム・ダンロップ・トライアングル型ピック
- 世界で最も人気のピック
- 厚さ:0.6mm(オレンジ)か0.73mm(イエロー)がおすすめ
- ティアドロップ型
- トーテックス性で耐久性や音色が良い
私が最もおすすめするピックは、Jim Dunlop(ジム・ダンロップ)製のティアドロップ型の「TORTEX TRIANGLE(トーテックス・トライアングル)」というピックです。
どこの楽器屋さんでも絶対に置いてある最も売れ筋のピックで、価格も100円程度と安いのが特徴です。
このシリーズは厚さごとに色が異なっていて、どれがしっくりくるかはなんとも言えないのでまずは0.6mm(オレンジ)と0.73mm(イエロー)を買ってみると良いでしょう。このピックで慣れたあと、他社の同じ厚さのピックを買うと耐久性や音色、弾きやすさの違いに驚くかもしれません。
硬すぎず柔らかすぎず、適度な「しなり」があって指にも馴染みやすく、ストロークがしやすいのでおすすめです。
チューナー
- ギターの弦を正しい音に合わせるアイテム
- コンパクトで安価なクリップチューナーがおすすめ
- なるべく機能がシンプルなものがおすすめ
ギターはピアノと違って弦を正しい音の高さに合わせる(チューニング)必要がある楽器です。正しい音に合わせて演奏しないと音がぶつかり合い耳障りなだけでなく、音感も悪くなってしまうので必ずギターを弾く前にチューニングするようにしましょう。そのために必要なのが「チューナー」です。
クリップチューナーやボックスチューナーなど色々なタイプがありますが、おすすめは「クリップチューナー」です。とても小さいのでギターのヘッドに挟んでおいたり、ポケットに入れて持ち運ぶことも出来るのが特徴です。
また、チューナーのはシンプルなものから色々な機能が付いたものまでありますが、初心者におすすめなのはシンプルなものです。いろんな機能があるとありがたい一方で使い勝手が悪くなってしまうので、3000円以下のもので十分です!
おすすめのチューナー:ダダリオ・クリップチューナー
- ギターアクセサリーの有名メーカーのクリップチューナー
- コンパクトかつフルカラー表示で使い勝手が良い
- オートパワーオフ機能や取り回しの良さといった機能性抜群
私が最もおすすめするチューナーはD’Addario(ダダリオ)のEclipse Tuner(エクリプス・チューナー)です。ややこしいので「クリップチューナー」と呼んで説明しますね(笑)
ダダリオ社は後ほど紹介するギターの弦などの製造も手がけるギターアクセサリーの有名メーカーです。チューナーは安すぎても壊れやすかったりピッチが安定しなかったりするため、ケチりすぎず、お金をかけすぎず有名メーカーの安いものを選ぶのが初心者にとっておすすめです。
ダダリオのクリップチューナーは、コンパクトかつフルカラーで見やすいのが特徴です。(ただの液晶だと意外と表示が見えにくいんです・・)。
また、オートパワーオフ機能や2箇所の軸を動かしながら見やすい角度にセッティング出来るといった点もおすすめポイントです。シンプルかつ機能性も高いのに、お値段は1,000円代中盤とリーズナブルなのも見逃せません!
ギタークロス(ギターを拭く布)
- 練習後に汚れを落とすために必要
- たまにオイルやワックスをなじませる際に必要
- 機能性が高いギター用のクロスがおすすめ
ギタークロスの用途は大きく分けて2つあります。まず、日頃の練習を終えてから、ギターの指板やボディについた汗や油分を拭きあげるためです。また、指板やボディにオイルやワックスをなじませる際にも使用します。
クロスは正直メガネ用でも車用でも良いですが、一応ギター用のクロスは繊維が極細な傾向があり、楽器を傷つけにくいようになっています。また、生地が良質で清掃力が高いものが多いので、ギター用のクロスを揃えることをおすすめします。
おすすめのギタークロス:
- 国産ギターメーカーの人気ギタークロス
- 繊維が細かく、生地が厚手かつ良質で機能性が高い
- 洗って繰り返し使えるのでコスパも良い
私のおすすめは、ギターを初めて2〜3年経った頃、ひょんなことから楽器屋さんで貰ったモーリスのクリーニングクロスです。モーリスは国産のアコギメーカーとして有名ですね。
このクロスをおすすめする理由は3つあります。まず、他社のクロスよりも厚手で、明らかにギターを拭きあげやすいからです。ギタークロスの中にはメガネ拭きの様に薄っぺらく、大きなボディや弦、指板を拭きあげるのが難しいものもあります。それが、偶然貰ったこのクロスで何の気なしに拭きあげてみたら、滑らかで引っ掛かりなく作業をこなせて驚きました。私はそれ以来、10年以上このクロスを使い、何かしらでもらうクロスはオイルやワックスを馴染ませる用に使っています。
また、繊維が細かく生地が良質なので、細かいホコリや指紋、皮脂の汚れもサッと拭き取れてしまう機能性の高さも素晴らしいです。
そして、1枚買えばたまに洗いつつ数年使える持ちの良さも見逃せません。他にも良いクロスがあるのかもしれませんが、この深みのある青色や生地の高級感も相まって(安いのに)、かなりおすすめです。
ギタースタンド
- 練習を習慣化するために、ギタースタンドにギターを立てかけておくのがおすすめ
- どんなタイプでも良いが、まずは写真のようなタイプがおすすめ
ギターの保管方法は大きく分けて、ケースにしまうかギタースタンドに立てかけておくかの2択です。初心者の方はギタースタンドに立てかけて保管することを「強く」おすすめします。なぜなら、常にギターが身の回りにあれば、ケースから取り出す手間が省けて練習する習慣が身に付くからです。
アコギ初心者にとって重要なのは、練習を習慣化するための工夫です。ギタースタンドも様々な種類がありますが、まずは楽器屋さんの軒先で安く売られている写真のようなタイプを手に入れましょう。なんとなく気に入ったものがあれば、お好きなものを手にとってみてください。
ともかく、ギターを収納して保管するか、立てかけておくかであなたのギターの腕は本当に変わってきます。ケースに収納するのは高級ギターとテスト前、旅行中位にしましょう!
カポタスト
- キー調整や弾きやすくするために使用するアイテム
- 弾き語りで多用する
- 大きく分けて4種類あるが「バネ式」がおすすめ
カポタストはギターのネックに挟んでキー(調)を変えたり、曲のコードを弾きやすくするために使う道具です。
エレキギターではあまり用いられませんが、アコギ、特に弾き語りで使用するのでひとつ持っておくと練習が捗ります。
カポタストには大きくバネ式、レバー式、ねじ式、ベルトゴム式の4種類に分かれます。それぞれに良し悪しがあるのですが、初心者にとって最も簡単に取り扱えるのはバネ式のカポタストです。ちなみに、アコギの「初心者セット」に付いてくるのはほとんどの場合原価が安いバネ式のカポタストです。個人的にはクルクルネジを回す取り回しの悪さが嫌いでおすすめしません。
おすすめのカポタスト:カイザー・クイックチェンジカポタスト(バネ式)
- カポタスト=カイザーというほど圧倒的シェアを誇っていて安心
- バネ式で着脱がとても簡単
- カラーバリエーションが豊富なので好きなのを選んで主張出来る
おすすめはカポタスト界で圧倒的なシェアを誇るカイザーのクイックチェンジカポタストです。
カポタストはチューニングが狂わないことと着脱の簡単さが最重要なのですが、このカポタストは挟むだけで着脱可能かつ、弦に余分な力がかからないためチューニングもズレないのが魅力です。
また、他のバネ式カポタストよりもグリップ力が強い割に、着脱の際はさほど力を入れなくても取り扱えます。使わないときはギターのヘッドにはめておけば良いので大変便利ですよ。
そして、このカポタストの一番の魅力はカラーバリエーションがとてつもなく豊富な点です。リンク先を眺めてみるだけでも楽しめるのでぜひチェックしてみてください!
アコギ弦
- 弦は定期的に交換が必要
- ブロンズ弦とコーティング弦があり、おすすめは「ブロンズ弦」
- 弦の太さ(ゲージ)は数種類あり、おすすめは「ライトゲージ」
ギターの弦は定期的に交換が必要な消耗品です。目安は人によって意見が変わりますが、一般的な弦なら2〜3ヶ月に1回程度をおすすめします。毎日モーレツに練習するという方なら1〜2ヶ月に1回位の方が良いかもしれません。
ギターの弦は徐々に錆びていき、音の伸びや抜けが悪くなるだけでなくパツっと切れてしまいやすいです。初心者の場合はチューニング中に弦を巻きすぎたり、プレイ中に強く振り切ってストロークしたりして切ってしまいがちです(私は初めてのアコギで、わずか1週間で弦を切ってしまいあたふたしました・・)。そんなにブチブチ切れるものではありませんが、常にストックを抱えておくようにしましょう。
アコギの弦は奥が深く、素材や太さによって弾きやすさや音色が異なります。まず素材ですが、大きく分けて「ブロンズ弦」と「コーティング弦」に分かれます。コーティング弦をおすすめする方が多いのですが、初心者のうちはブロンズ弦を2ヶ月に1度程度張り替えつつ練習するのがおすすめです。なぜなら、弦を張り替えることで「良い音色」で練習することが出来、良い音色かどうかを聞き分ける耳が養われるからです。
ブロンズ弦は1〜6弦の1セットで600〜1,000円程度、コーティング弦は1,000円代中盤程度と1.5〜2倍程度の価格差があります。
次に、弦の太さのことを「ゲージ」と言います。大きく「エクストラ・ライト」、「ライト」、「ミディアム」の3種類があります。初心者におすすめなのはベーシックな「ライト」ゲージの弦です。ただ、指をなるべく痛めたくない女性や指先の力に自信がない方はより押弦しやすい「エクストラ・ライト」ゲージの弦をおすすめします。
おすすめのアコギ弦:ダダリオ・80/20ブロンズ(ブラス)弦(ライトゲージ)
- 最も売れ筋なブロンズ弦
- ライトゲージかエクストラライトゲージがおすすめ
- 安めで楽器屋でほぼ必ず売っているので入手しやすく音も良い
おすすめのアコギ弦はダダリオの「80/20ブロンズ(ブラス)弦」、ライトゲージです。
これまでに市販されているほとんどのアコギ弦を試してきましたが、消耗品かつどこでも売っていて、明るく歯切れが良いサウンドがたまらないのがおすすめポイントです。
覚えておいていただきたいのは、初心者はひとまず最も細い1弦が「0.11mm」のものを選ぶべきということです。0.12mmはじまりのゲージのセットもありますが、この0.01mmがコードの押さえやすさを左右するからです。なんなら0.10mmはじまりの「エクストラ・ライト」ゲージでも構いません。まずはなるべく細めな弦を選び、コードを押さえやすくするよう整えることがアコギ上達の隠れた秘訣と言えます。
ストリングワインダー
- 弦交換する際に使用するアイテム
- あると弦交換がスピードアップしストレスも溜まらない
- マルチに活躍するダダリオ・プロワインダーが圧倒的におすすめ
ストリングワインダーは、ギターの弦を交換する際に使用するアイテムです。ペグを指でクルクル巻くよりも、ストリングワインダーを使う方がストレスなく弦交換を行えます。通常のストリングワインダーは数百円で売っていますが、ここではとっておきのワインダーをご紹介します!
おすすめのストリングワインダー:ダダリオ・プロワインダー
おすすめのストリングワインダーはずばり、ダダリオのプロワインダーです。この商品、何が凄いかと言うと、ペグにはめて弦をクルクル巻けるだけでなく、弦切りカッターやピンプラー(エンドピンという、、アコギの弦を固定するパーツを外すアイテム)機能付きというお役立ちアイテムなのです。
これさえあれば弦を切るペンチやピンプラー要らず。かなり重宝するアイテムですよ!
ストラップ
- ギターを持って肩にかける紐
- だいたいどれでも大丈夫
- 長すぎるストラップはNG
ストラップは立って弾く際に必要な、肩にかける紐です。座って弾く際もバランスが安定するのでストラップを使用するのがおすすめです。
ストラップは最も個性が出るギターのアクセサリーで、材質もデザインも星の数ほどたくさんあります。デザインが好きなのを選ぶと良いですが、一点だけ気をつけるべきポイントがあります。それは「長さ」です。長めのものを買ってしまうと調整してもパンク系ギタリストみたいにギターの位置が低すぎてしまうので気をつけましょう。
私のおすすめは、アーニーボールのシンプルなストラップです。ま、ギターの色や好みで好きなのを選ぶのが良いですが、一番売れている定番商品はアーニーボールのこの形のストラップなので間違いないでしょう。
まとめ:好きなアイテム・アクセサリーを集めてアコギを楽しもう!
今回は、「アコギ初心者がギターを始めるにあたって揃えるべきアイテム・アクセサリー」をご紹介してきました。
何を揃えれば良いかなんとなく分かっていても、人気があって機能性も高く、初心者におすすめなアイテムがどれかまではなかなか分かりません。ここで紹介したのはいずれも人気かつ、初心者にも適していてコスパも良いアイテムなので全て揃えてもさほどお金はかかりません。この記事を参考にして好きなアイテムを集めてアコギを楽しみましょう!