「上手いヴォーカリストって皆運動しているイメージがある!」
「もしかして、ランニングと歌の上手さって関係あるのかな?」
こんにちは!ボイストレーナーのまっすーです。今回はランニングが歌に与える効果や影響についてお伝えしていきます。
結論、ランニングをすることで歌が上手くなりますよ!
ランニングは手軽に始めることが出来る運動のひとつです。
なぜランニングをすることで歌が上手くなるのか、まずは3人の超実力派ヴォーカリストのエピソードを引き合いに、その理由を見ていきましょう。
ランニングとの出会い
私は走ることが好きで、日々のトレーニングの一環としてランニングをしています。
しかし、20代前半までは走ることが大嫌いでした。
「息は上がるし疲れるし汗かくし・・・。何より時間の無駄みたいな気がして・・・」
昔はそう考えていたのですが、あるきっかけがあってから「もっと運動して鍛えなければ」と思い立ち、ランニングを始めてみたのです。
B’zの稲葉さんがストイックに筋トレとランニングで鍛えている、という衝撃
2008年、NHKでB’zの結成20周年に絡めたドキュメンタリー『メガヒットの秘密 ~20年目のB’z~』が放映されました。その中で、稲葉さんが撮影スタッフの追いつけないペースでランニングにはげみ、またストイックに筋トレに励む姿が話題になったのです。
B’zの稲葉さんは、若い世代にはあまりなじみがないかもしれませんが、「夏フェスに出たら観客だけでなく出演者まで大挙して押し寄せる」ほどの日本が誇るトップヴォーカリストの一人です。
そんな稲葉さんがストイックなのは業界人やファンの間では有名な話ですが、実際に筋トレやトレーニングで鍛えている光景を目にして「これだけトレーニングしているから歌唱力もパフォーマンス力も凄まじいのか」と衝撃を受けたのです。
当時アラフォーの稲葉さん。この整った御顔と男女が憧れる肉体、そこに国立大に受かる知性や楽曲制作、ヴォーカルの才能も兼ね備わっているという・・・。
歌の上手い一流ヴォーカリストはランニング好きが多い
国内外問わず、歌の上手い一流ヴォーカリストはランニング好きが多いです。
なぜなら、歌に効果があるからだけでなく、大きな会場を駆け回ったり観客を煽るようなライブパフォーマンスをしたり、数ヶ月や半年以上に渡って続くライブツアーに耐えうる体力が必要だからです。
ミック・ジャガー(ローリング・ストーンズ)
たとえば世界最強のロックバンド「The Rolling Stones」のヴォーカリスト・Mick Jagger(以下ミック・ジャガー)は、1970年代のある時期までドラッグや酒三昧のロックスター的生活に浸っていました。
しかし、1978年のバンドとして3年ぶりのツアーを期に、ライフスタイルが一変したのです。
以降、ミック・ジャガーはランニングやウエイトトレーニングに励み、また食生活や睡眠にも気を配るようになりました。私が2016年頃に行ったライブでも御年70才を過ぎているにもかかわらず、東京ドームの端から端まで駆けずり回り、バテずに歌い倒す様は凄まじいものがありました。
矢沢永吉
日本の伝説的ヴォーカリスト、矢沢永吉さんも同じようにランニングに励んでいます。
「永ちゃん」もまた還暦オーバーとお年は召されているものの、やはり「ストイック」で有名なアーティストです。永ちゃんもB’zの稲葉さん同様、何かのドキュメンタリーでストイックに身体を鍛えまくり、ランニングに励む姿が話題となりました。・・・このライブ映像でも「走れ走れーぃ!」と言っていますし(笑)
国内のヴォーカリストでもUVERworld(ウーバーワールド)のTAKUYA∞(タクヤ)さんやT.M.Revolutionの西川貴教さん、L’Arc-en-Ciel(ラルク・アン・シエル)のhyde(ハイド)も筋トレやランニング好きで体を鍛えていることで有名です。
私の周りにいる第一線で活躍するミュージシャンの方々も、やはり何かしら運動に励む方が多い印象があります。ヴォーカリストやミュージシャンは「まず走るところから」と言っても過言ではありませんね。
歌が上手くなる?ヴォーカリスト目線でのランニングの効果

ヴォーカリストにとって、ランニングの効果は絶大です。ここで紹介する効果によって、歌が上手くなる理由がお分かりになるはずです!
呼吸筋が鍛えられる
ヴォーカリストに欠かせないのは、あるいは良い声を出すために欠かせないのは呼吸の機能です。
ランニングをすることで、呼吸筋(呼吸に関わる筋肉の総称)が鍛えられます。走る際、体幹でバランスや姿勢を取ろうとするため、呼吸に必要なインナーマッスルも鍛えられるため、呼吸のコントロール力が上がるのです。
深く、大きく呼吸を行うにはただ腹式呼吸の練習をするだけでなく、ランニングを通して身体に負荷をかけることが重要なのです。
肺活量が鍛えられる
呼吸筋が鍛えられることで肺活量もupします。肺活量といえば、ヴォーカリストの実力のバロメーターと言っても過言ではありません。以下に示すのは、一般人と歌手の肺活量です。
- 一般男性(平均):4000cc
- 一般女性(平均):3000cc
- アスリート(平均):6000cc
- (参考までに)私:6500cc
- B’z稲葉さん:8000cc
- 岡本知高さん(オペラ):13000cc
・・・岡本さん、一体どうなってるんでしょうね!?
とまあ、測り方や規格の違いなどあるのかもしれませんがこんな感じです。
肺活量は平たく言えば「どれだけ息を吸えて吐けるか」の能力なので、あるに越したことはありません。
体力(スタミナ)・免疫力アップ
ヴォーカリストがランニングに励むのは、体力(スタミナ)や免疫力がを高めるためでもあります。
これはライブ活動を行うアーティストや声の仕事をしている方でないと想像が付きにくいかもしれませんが、ボイストレーナーとして1日中たくさんの生徒に指導したり、ライブ中に身振り手振りでパフォーマンスをしながら10曲以上歌い続けるのは非常に体力(スタミナ)が要るのです。
ランニングをすることによって血行や新陳代謝が改善されたり、筋肉量や体力が向上するため、ヴォーカリストはトレーニングの一環としてランニングをしているのです。
美肌効果
ヴォーカリストがランニングに励む理由の一つが美肌効果です。
走ることで血行が良くなり、身体中に酸素や栄養が行き届くようになります。また、汗をかくことで毛穴の詰まりや老廃物が流れやすくなるので、ハリやツヤのある美肌効果が期待出来るのです。
先ほど取り上げたB’zの稲葉さんやミック・ジャガーらは皆肌ツヤが良く若々しいですよね。ヴォーカリストは美的な要素も重要なのです。
脳が活性化し、クリエイティビティが高まる
走ることで血行が改善し、脳にも良い影響をもたらします。
世界的に有名な日本の作家、村上春樹さんはランニングをライフワークにしていることで有名です。
村上春樹さんがランニングする理由は、ここで語るには誌面が足りないため省略しますが、ごく浅い言葉で表現するならば「走ることで作品を書くための体力やクリエイティビティを鍛えるため」とも言えます。
端的に言えば、走ることで記憶力や集中力、アイデア力などを司る海馬と前頭葉が鍛えられ、クリエイティビティが高まるのです。
自信が付く
良いヴォーカリストを目指す方にとって、最も良い効果は「自信が付く」ことかもしれません。
忙しい日々の中で、わざわざ運動に時間を割くのは難しいことです。にもかかわらず、誘惑や忙しさに負けずに走ることを続けるうちに、「続ける」ことが成功体験になるのです。
この成功体験が非常に重要で、ランニングを続けられたように、歌の練習も当たり前のように続けられるマインドになっていくのです。
ランニングを続けるには?


なるほど!じゃあ早速走ろう!と思って走り出す前に、ランニングを続けるコツを伝授しますね!
目的を明確にする
「なぜ走るのか?」。
走る目的がしっかりしていると、飽きずに続けやすくなります。
ヴォーカリストにとって走る目的とは「歌が上手くなること」や「若々しくあること」といったことです。
そうするために「週に3〜4回、30分走ってみる」、「森山直太郎さんの「さくら」を、声が揺れずに歌えるようになる」といった具合に、目的に沿った目標を設定してみましょう。
なんとなく走り始めた人は、なんとなく走らなくなってしまいます。
「走る理由」を決め、「走り続けることで達成出来る目的」を脳裏に描きながら日々のランニングに励むと良いでしょう。
ランニングシューズを手に入れよう
走る上で最も欠かせないのが靴です。スニーカーでも走れないことはないですが、やはり走るために最適なのはランニングシューズです。
ランニングシューズを履いて走ることで脚や身体への負担が減るだけでなく、ケガなくランニングを楽しめるようになります。また、走る時にランニングシューズを履くことで運動しようという気持ちも高まりますよ!
少々お金はかかってしまいますが、ランニングシューズを手に入れることで「せっかく買ったんだし、走らないとな!」という気持ちになり、ランニングが続きやすくなるのです。
私は主にアシックスの「GT-2000」を愛用しています。
お気に入りのウェアを手に入れよう
ランニングウェアは奥が深い世界です。基本的に通気性が良く、汗をかいてしまっても快適に過ごせるようになっていますが、機能性だけでなくファッション性あふれるお洒落なランニングウェアが各ブランドから出ています。
あなた好みのウェアを着て走ることで、気持ちが高まるだけでなく、たまに「それ、どこのウェアですか?カッコ良いですね!」なんて話しかけられることも。
・・・私はコスパが良く機能性が高いユニクロのウェアで満足しています(笑)
好きな音楽を聴きながら走ろう
走る時に音楽を聴く方はとても多いです。
好きな音楽や、気分良く聞き流せるような音楽を聴きながら走ることで早く時間が過ぎ、長い距離を楽しみながら走れるようになります。
その際におすすめなのは音楽配信サービスです。私のイチオシは「Amazon Music Unlimited」です。たくさんある音楽配信サービスの中でも最安で利用することが出来、配信曲数も6500万曲以上を誇る最大級の聴き放題サービスです。詳しくは「Amazon Music Unlimitedをおすすめする6つの理由【料金・特徴・機能を解説】」をご覧ください。
また、ランニングの際はワイヤレスイヤホンを使うのがおすすめです。私はソニーのスポーツ用のワイヤレスイヤホンを使用しています。
まとめ:ランニングを習慣化させよう


ランニングは肺活量や呼吸のコントロール力が鍛えられ、歌が上手くなる効果があります。それだけでなく、スタミナを鍛えたりクリエイティビティを活性化させる効果もある最高のスポーツです。
素晴らしい効果がある割に、走る場所と時間さえ確保できればいつでも誰でも簡単に始めることが出来るのが魅力的です。走る距離やペースもマイペースで良く、走り続けるうちに楽しくなってきて、いつしか習慣化しやすいのも見逃せません。
身体の調子も良くなり、歌も上手くなるランニング、まずは1ヶ月続けることを目標に始めてみてはいかがですか?
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