「腹式呼吸」。名前を聞いたことある方が多いのではないでしょうか。
腹式呼吸が出来ると歌が上手くなるなんて言うけれど、
一体どんな関係があるのか分かりにくいです。
今回は、腹式呼吸が歌において
どんなメリットや効果をもたらすのかを解説していきます。
腹式呼吸のメリット・効果①:のどの力が抜けて楽に歌える
胸式呼吸(会話する時や走ったりして疲れている時に胸や肩で息を吸う浅い呼吸)
で声を出そうとすると、胸や肩に力が入ってしまいます。
胸や肩の近辺に首があり、筋肉が連動していることもあり、
のどに力が入ってしまい、結果として「のどで歌う」形になりがちです。
腹式呼吸は、お腹を使って(厳密に言うと横隔膜を動かすことで)呼吸する為、
胸や肩はもちろん、首の力を抜くことが出来ます。
脱力することでのどの力が抜けて楽に歌えるのです。
腹式呼吸のメリット・効果②:高い声を出せる
高い声を出す為には声帯周辺の筋肉の強い運動が必要となります。
腹式呼吸によってのどの力が抜けるのと同時に、
強く息を吐き、声帯を振動させることができるため、
高音発声が楽になります。
※首やのどは力が入っていてはいけないのですが、
のどの奥にある声帯は適切に締まっていることが重要です!
これは非常にややこしい話なので別途解説しますね。
腹式呼吸のメリット・効果③:大きく声を出せる
胸式呼吸よりも腹式呼吸の方が沢山の息を吸えるのです。
胸式呼吸と腹式呼吸との違いについては別途解説しますが、
腹式呼吸の方がより肺を膨らませられる為、大量の息を供給出来るのです。
腹式呼吸のメリット・効果④:ロングトーンや長いフレーズが安定する
腹式呼吸は随意筋(自分の意志で動かせる筋肉)
をコントロールする呼吸法である為、
自分の意志で吐く息のペースをコントロール出来るのです。
ちなみに、胸式呼吸の場合、胸筋や肩周りの筋肉も随意筋ではあるものの、
胸郭は自由に大きく動かせる代物ではありません。
かつ、肺の膨張率が腹式呼吸よりも低い為、息のコントロールがしずらく、
結果としてのどで歌うことになってしまうのです。
腹式呼吸のメリット・効果⑤:長時間声を出せる
これはメリット1「のどの力が抜けて楽に歌える」による結果とも言えます。
平たく言えば、1曲歌うあたりの消費HPが低くなります。
負荷が低くなる為、相対的に長い時間声を出せるようになります。
たとえば、私の場合は2人で朝までオールでカラオケしても
さほど疲れず歌い倒せます。
側から見たらサイヤ人か何かに見えるかもしれませんが(笑)、
その位の勢いで声が楽に出せるのです。
腹式呼吸のメリット・効果⑥:強弱(緩急)のコントロールが出来るようになる
メリット4:「ロングトーンや長いフレーズが安定する」でも解説しましたが、
腹式呼吸は随意筋をコントロールする呼吸です。
吐く息の量を調整することで声の強弱のコントロールが出来るようになります。
良い歌を歌う為に、重要な要素です。
まとめ
腹式呼吸はこんなに色々な効果・メリットがあります。
これはあくまで歌や発声関連の話だけで、
他にも気持ちが安定したり美容やスポーツのパフォーマンスにも効果があります。
女性の皆さまは「ロングブレスダイエット」というのを
耳にしたことがあるかもしれません。
また男性の皆さまの中で、運動や筋トレに興味のある方は
「ドローイング」というのを聞いたことがあるかもしれません。
いずれも腹式呼吸を土台にしたダイエット方法・トレーニング方法です。
腹式呼吸を覚えて、声を出す際に実践出来ることで
声が良くなるのでぜひ練習してみましょう。
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