【歌も上手くなる!!】滑舌を良くするための練習方法とポイント

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話したり歌ったりする上で滑舌はとても重要です。

滑舌は、見た目や清潔感、雰囲気と並び、第一印象の良し悪しを決めるひとつの要素です。

滑舌が悪いと自信がなさそうに見えたり、相手に歯切れが良くない印象を与えてしまいがちです。
また、歌においては滑舌が悪いと相手に歌詞がスッと入っていきません。

滑舌が悪いと自覚がある方、気にしたことはないけれども雰囲気や印象を良くしたい方、歌が上手くなりたい方はこれを機に滑舌を見直してみてはいかがでしょうか?

というわけで、今回は、滑舌を良くする練習方法や意識すべきポイントについて徹底解説していきます。

滑舌が良くなることで得られる効果とは?

人との会話を楽しめるようになる

一番の効果は、やはり人との会話を楽しめるようになることです。

滑舌が悪いと人と話すことに気が引けてしまいますよね。

しかし、滑舌が良くなると相手から聞き返されることもなくなり、自信を持って話せるようになります。

テンポが早い曲や歌詞が詰まった曲も楽しんで歌えるようになる

最近の曲は、テンポが早い曲や歌詞が詰まった曲が多いですよね。

滑舌が悪いとこういうタイプの曲を歌うことを避けてしまいがちですが、滑舌が良くなることで気兼ねなく歌えるようになります。

相手に好印象を与えられる

滑舌が悪いと、モゴモゴとした口調で自信なさげに話してしまいがちなため、相手に不安な印象を与えてしまいやすいです。
しかし、滑舌が良くなると、ハキハキとした口調で淀みなく話せるようになるため、相手に好印象を与えられます。

なぜなら、人間は言葉の内容(言語情報)だけで相手が話している内容の良し悪しを判断しているのではなく、表情や仕草、言葉のスピードやトーンといった非言語情報を「あて」にして判断を下しているからです。

同じ内容を話したり歌ったりする際に、「何を伝えるか」だけでなく「どう伝えるか」も重要なのです。

声が通るようになる

滑舌が良くなることで、顔の周りを覆う表情筋や舌、くちびるといった発音を調整するパーツ(調音器官)の動きが良くなって声が通るようになります。

声が通ることで聞き返されたり気づかれないことが少なくなり、自信が持てるようになります。

また、声が通ることで高い声や大きい声も出しやすくなるので、歌が上手くなります。

言葉(歌詞)の内容をしっかりと伝えることが出来る

滑舌が良くなることで、言葉の内容をよりしっかりと伝えられるようになります。

曲を歌う際、歌詞の中に描かれている情景や心情、メッセージが相手に伝わりやすくなるのです。

言葉を声に乗せて歌うことで、その場を盛り上げたり感動させることが出来るのです。

歌うことに集中出来る

曲を歌う時、音程やリズムといった多くのことに気を遣う必要があります。

滑舌が良くなると「言い淀んでしまわないか」という心配ごとが一つ減ると同時に、音程も正しく取りやすくなるのです。

滑舌を良くする練習方法

滑舌を良くする練習方法は、大きく分けて以下の3つに分かれます。

舌だけでなく口やアゴといったパーツ、そして「顔」を動かすことで滑舌が良くなると同時に、表情も健やかになるので日々の練習メニューにぜひ取り入れてみてくださいね。

表情筋トレーニング

ういすきい

「う・い・す・き・い」とゆっくり発音することで表情筋を動かす練習です。

まず、「う」と発音してみましょう。
表情筋が前側へ動くと共に、口先がすぼまっていきます。

次に「い」と発音してみましょう。
すると、表情筋が大きく横に動き、にこっとした顔になりますよね?

この動きを交互に繰り返すことで、表情筋が前後左右に動き、力が抜けていきます。

10回を目安に試してみましょう。

リップロール

リップロールとは、唇を軽く触れ合わせた状態で息を吐き、唇をブルブルと振動させる練習方法です。

唇を閉じたまま、少し突き出してみましょう。

鼻から息を吸って、口から息を吐きながら唇を「ブルブル」と震わせていきます。

まずは息だけを出すようにし、慣れてきたら出しやすい高さの声を乗せてみましょう。

リップロールの効果とやり方・コツ・練習方法

2月 5, 2020

舌筋トレーニング

舌を突き出す

舌を「ベー」と、思い切り前に突き出してみましょう。

その状態を3秒キープしたら、力を抜いて口の中へ引っ込めます。

これを10回繰り返してみてください。

舌を前後左右に動かす

口を閉じて、舌を上の前歯の前側へ置いてみましょう。

そこから、舌を右から左へ、時計回りで円を描くようにゆっくりと大きく回していきます。

この際、頬を内側から押すようになぞることで舌をより伸ばすことが出来ます。

時計回り、反時計周りを10回ずつ行ってみてください。

タングトリル

タングトリルとは、上顎(上の歯の裏側あたり)に舌を触れさせて、息を吐くことで舌先を「トゥルルル」と振動させる練習方法です。いわゆる「巻き舌」のことです。

まず、歯の裏側、付け根から1cmほど離れたところに舌の先端を置きます。

そして、「ふぅー」とため息を長めにつく位の力感で息を吐き出してみましょう。
舌が振動した状態になり、「トゥルルル」という音がなればOKです。

タングトリル(巻き舌)の効果とやり方・コツ・練習方法

2月 5, 2020

発音トレーニング

同じ音を発音するトレーニング

  • あああああああああああ
  • いいいいいいいいいいい
  • ううううううううううう
  • えええええええええええ


 

まずは同じ音を連続して10回、発声してみましょう。
これは全ての音で試してみてください。

発音するのが苦手な母音や子音が分かると同時に、苦手な音の発音が滑らかになっていきます。

この時、アゴや唇、舌などのパーツの動きや力感を意識して練習しましょう。

50音を一音ずつ発音するトレーニング

  • あえいうえおあお
  • かけきくけこかこ
  • させしすせそさそ
  • たてちつてとたと
  • なねにぬねのなの
  • はへひふへほはほ
  • まめみむめもまも
  • やえいゆえよやよ
  • られりるれろらろ
  • わえいうえをわを


 

続いて、50音を一音ずつ、行ごとに区切って発音してみましょう。

この時に、子音と母音の両方をはっきりと発音することを意識してみてください。

例えば、「か」の場合は子音は「K」、母音は「A」です。

日本語は、「あ行」のみ母音のみ、その他の行は全て「子音+母音」で発音される言語です。

早口言葉

  • 生麦生米生卵(なまむぎ なまごめ なまたまご)
  • 東京特許許可局(とうきょう とっきょ きょかきょく)
  • 隣の客はよく柿食う客だ(となりの きゃくは よく かきくう きゃくだ)
  • 赤巻紙青巻紙黄巻紙(あかまきがみ あおまきがみ きまきがみ)
  • 坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた(ぼうずが びょうぶに じょうずに ぼうずの えを かいた)

 

早口言葉と歌は、一見関係がなさそうですが、最近のロック系の曲やボカロやアニソン系の曲は早口で歌うフレーズが多いので練習することでこの手の曲が歌いやすくなります。

早口言葉は、発音が難しい言葉が並んでいるので、スムーズに発音するのが難しいです。

ここで重要なのは、発音をごまかさず、ゆっくりで良いのでしっかりと発音をして読み上げてみることです。
まずはゆっくりと、明瞭な発音を心がけて、慣れてきたらスピードをあげていきましょう。

朗読トレーニング

外郎売り(ういろううり)

外郎売り(ういろううり)は、アナウンサーやナレーター、声優、俳優の間で、発声練習や滑舌の練習として定番の練習方法です。

外郎売りは、歌舞伎十八番の1つなので、会話形式でスピードや音の高低といった緩急に富んでいるのが特徴です。

外郎売りを滞りなく読み上げるには、「発音がしっかりしていること」と「滑らかに発音出来ること」の両方が出来ている必要があります。

セリフも多いため、上級者向けの内容ではありますが、声のプロ必携の練習方法なので効果は折り紙つきです。

あめんぼの歌

 

北原白秋の『あめんぼの歌』は、滑舌トレーニングの定番のひとつです。

50音がバランス良く配置されており、滑らかに読み上げようとすることで、滑舌を鍛えることが出来ます。

読み上げる際に、どんな発音が噛んでしまったり詰まってしまったりするかを意識しながら練習してみてください。

滑舌を良くするためのポイントとは?

滑舌を良くするためには、技術的な部分だけでなくコミュニケーションやメンタル面でも、これからお伝えするようなひと工夫をしてみることで相手に内容がより伝わりやすくなります。

録音して練習する

人間、自分が発する言葉に「クセ」があっても、慣れ親しんでいるためにそれに気づくのは難しいです。

ですので、スマートフォンのレコーダーアプリや、ICレコーダーなどで練習を録音して振り返ってみることをおすすめします。

歌の練習では、自分の声を聞くのが嫌だったり面倒だったりするため、やらない方が多いです。

しかし、物事を覚えていくときに「復習」は最も有効な手段の一つであると、脳科学的にも証明されています。

歌においては自分で気づきにくい「クセ」や間違いを認識しやすいので、ぜひ録音して練習して、それを振り返って効率よく上達していきましょう!

自分の苦手な言葉を把握する

滑舌を良くするためには、自分の苦手な言葉を把握して、その時の身体の動きを掴むのがコツです。

「さ行」を発音するのがニガテな方は、舌を上手く動かすのがニガテな傾向にあります。

「ま行」を発音するのがニガテな方は、唇を上手く動かすのがニガテな傾向にあります。

あなたの「ニガテ」には、必ず傾向があるはずです。

傾向を把握し、「ニガテ」と向き合うことで滑舌を武器にしていけたら、歌だけでなく会話もより一層楽しめるようになります。

語尾まではっきりとしゃべる/歌う

これは私もニガテとする部分なのですが、多くの方は会話や歌の語尾が消え入るようになってしまいがちです。

例えば、「ピザ」という単語を発する分には、最後まではっきりと発音出来る方が多いはずです。

ところが、「おはようございます」といった具合で一文になったり、単語が長くなってくるにつれ、「おはようござい・・」と、語尾が消え入ってしまい、声小さくなってしまう方は多いのではないでしょうか?

歌でも、フレーズの終わりに向かって音が低くなっていったり、メロディーが弱くなる時に歌詞をボソボソと歌ってしまう方が多いです。

会話も歌も、一定以上のボリュームでしゃべったり歌うことを心がけてみることで、相手に内容がより伝わりやすくなります。

言葉の伝え方を工夫する

滑舌を良くすることも重要なのですが、相手のことを考えながら言葉の伝え方を工夫することも重要です。

例えば、友人や職場の同僚との会話で、専門用語やあまり一般的に使われない難解な表現を使ったら相手はすんなりと理解出来るでしょうか?

あるいは、高齢の方や子どもに物事を伝えようする際、早口でしゃべってしまったら・・・

会話のキャッチボールが成り立たなくなってしまいますよね。

会話であれば、なるべく簡単な表現を心がけたり、会話のスピードや強弱を意識してみることで相手に正しく言葉が伝わりやすくなります。

歌の場合、「音に合わせて歌詞を歌う」ことに加えて、「歌詞を相手に伝えよう」と意識することで歌が伝わりやすくなります。

いずれにせよ、滑舌が良くて、発音がしっかりしているからといって万事解決!というわけではありません。

伝えようとする気持ちや心遣いがあってこそ、言葉は伝わるのです。

恥ずかしさを捨てる!

あなたは誰かと話したり、あるいはカラオケで歌う時に恥ずかしさを感じていませんか?

実は、その恥ずかしさが滑舌のジャマをしている可能性が大いにあるのです。

しゃべったり歌ったりすることに恥ずかしさを感じてしまうことで、口をモゴモゴと狭く開いて、消え入るような声でしゃべったり歌ったりするので「発声下手」になってしまうのです。

そういった話し方や歌い方が習慣化してしまうと、言葉をしっかりと発音・発声するために必要な筋肉が発達しにくくなります。

ですので、滑舌の練習をしていく際、くれぐれも恥ずかしさを捨てるよう意識しましょう!

と言われてもはじめは難しいので、まずは身体をしっかりと動かして、大きな声で練習することを心がけてみてください。

顔や舌がきちんと動き出し、口を大きく開くよう意識しましょう。
先に正しい動作を定着させていくことで、徐々に滑舌が良くなっていき、恥ずかしさが消えていきます。

恥ずかしさが消えることで、今度は自信が付いていきます。

そうなると、いよいよ会話や歌に対して恥ずかしさがなくなっていきます。

吃音(きつおん)を克服した男・Scatman John(スキャットマン・ジョン)

1990年代に日本でもかなり流行ったこの曲、聴いたことのある方も多いのではないでしょうか。

Scatman John(スキャットマン・ジョン)は、吃音症であることを逆手にとって独自の歌唱法で音楽の道を切り開いた、偉大なるミュージシャンです。ジャズピアニストとしてキャリアを積んだのち、御年52歳にして、歌手としてメジャーCDデビューしたという遅咲きの花です。

この曲はScatman (Ski Ba Bop Ba Dop Bop)(邦題:スキャットマン)という曲名で1994年にリリースされ、世界中でじわじわとヒットした90年代の名曲のひとつです。

一見『スキャットマン』は非常に明るい曲調ですが、この曲の意図をご存知でしょうか?

実は「吃音に悩む子供達が逆境を乗り越えるため、元気を与えよう」という思いが込められて込められているのです。

彼は『スキャットマン』のリリース前、もしこの曲がヒットしてしまったら、テレビやラジオの出演が待っていることを非常に恐れていました。

「歌ならどもらないが、インタビューを受けたら、必ずどもるだろう。みじめな姿をさらしたくない。」

「もしも世間に私のどもりが知れ渡ったらどうしよう」

(Wikipediaより引用)

しかし、彼はリリースすることを決意しました。
『スキャットマン』は大ヒットして、日本でも非常に流行り、1996年に日本ゴールドディスク大賞を受賞するに至りました。

そして、彼はその賞金を日本の吃音者団体である全国言友会連絡協議会へ全額寄付するとともに、生涯に渡って吃音者の支援活動を行ったのです。

ミュージシャンが音楽活動するのには色々なきっかけや動機がありますが、彼はコンプレックスと向き合い、戦いながら世界中の滑舌や吃音で悩んでいる方の支えで在り続けました。

音楽で自己表現することを通して物事を社会へ、人々へ訴えかけてマイノリティや社会的弱者に光を当てる。

Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)は目が見えません。

Elton John(エルトン・ジョン)やLady Gaga(レディ・ガガ)はいわゆるLGBTと言われています。

そして、スキャットマン・ジョンは吃音症でした。

しかし、彼らはあらゆる批判を吹き飛ばしながら心に刺さる曲を作り、歌うことで人々の心の支えとなっているのです。

スキャットマン・ジョンに励まされ、背中を押された方がどれだけいるか考えると、彼の功績はあまりに偉大です。

まとめ

滑舌を良くするためには色々な練習方法があります。

もちろん、日々練習していくことで滑舌は徐々に良くなっていきますが、あまりガチガチに練習をするというよりは日々の会話で口や顔の筋肉の動きを意識する方が重要です。

滑舌が良くなることで印象や雰囲気が良くなるとともに、会話も歌も伝わりやすくなります。

そして、意図していることが相手に伝わりやすくなることで、日々が楽しくなります。

滑舌の練習、ぜひ取り組んでみてくださいね!

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